スモールループの改良


 暑さと時間的な事情とでなかなか状況が進みませんが、何とかスモールループの改良を実施しました。ただしほとんど室内での作業でして、全容を撮影するには余計な背景が入り込み過ぎますので、写真は各部分のみです。

 こちらは頂部。


 元々は160m用に作ったもの(300Ωフィーダ一周つまり2ターンループ)で、とりあえずCだけ追加してあったんですが、やはりもう少しターン数が必要なようなので改良してみたというわけです。

 こちらはサイドの部分。ホットボンドで留めてインシュロックでおまじない気味の補強。もちろん移動での短時間運用向けであればこそでして、常設ならとてもこんなわけにはいかんでしょう。


 こちらはマッチングボックス近辺。

 ちなみにここがちょっとミソでして、畳むときはこの短い横棒を上にずらし、残り三箇所のうち両サイドの先端のチーズ(T)を線ごと外します。あとは線がこんがらがらないように保管すればok。実はこれ、一度畳んだものをまた組み立ててみたものです。


 マッチングボックス内。160m用の時と同様、ループの真ん中にCを直列に入れました。2Tの時はVC(430pF×3)以外に54000pFほども必要だった(VCはほとんど無意味)のが、ご覧のような6Tにしたら同じVCプラス8400pFで済みました。あとマッチングトランスの巻き数も若干調整し直してます。

 お楽しみの受信した感じですが、さすがに相当変わりました。2Tの時はやけに静かな感じでしたが、6Tにしたら室内のノイズだけでもSが7ほど振っています。それでも残念ながら室内では何も聞こえませんでしたので、試しに玄関先(軒下)へ出してみたら、壁際にもかかわらず複数の無線標識局が聞こえましたので、何とか受信アンテナとして機能しているようです。そこそこの高さに上げるのが楽しみになってきました。

コメント(6)

最初、160m用ループと思ってしまいました。

そうですね、このターン数のまま160mで使ってみても面白いかも知れませんね。VCをだいぶ小さいものに替えないとダメっぽいですが。

 しばらくは2200m用にしておくつもりです。何しろこのバンド用の受信アンテナが他にありませんので。

おはようございます。

おお〜 やっておられますね。何かの織機みたいな感じでとてもきれいですね。原典の「1.9MHz帯受信用ループ・アンテナの設計と運用」(HJ1995年2月号)によれば、ループアンテナの実効高heは

he = 2πNA/λ [m]

で表されるそうです。Nはターン数、Aはループの面積、λは波長です。heと電界強度の積が入力電圧となるので、λが一定ならばNとAが大きいほど入力電圧は高まるということになります。

それから構造ですが、四隅に電線を張ると意外に丈夫だし、逆に分解するとき突っ張って苦労するんですよね。私は太めの塩ビパイプをクロスマウントで十字形にして、各端に穴を開けて四角を作りましたので、クロスマウントを外して畳むようにしました。

このバンドの受信アンテナとしては代表的なものでしょうね。新着のJA CQ 8月号にG3LDOの135kHzアンテナと整合という題で5ページの記事が載ってました。内容的にはバリオメータなど可変インダクタンスの紹介くらいですが、なかなか面白く読みました。

織機、なるほどです。最初家人がこれを見て「ハープみたいやな…いや、そんなえーもんちゃうか」っと一人ツッコミしてました。それから原典の載った本は我が家にもあるのですが、今回は全く見ていませんでしてそのような記載があったことすら失念いたしておりました。それにしてもこれだけのパラメータなんですね。エレメントの間隔なんかはあまり関係ないのかな。今回は物理的な都合で20mmにしましたが、風が吹くとずれるのであまりよくなさそうです。かといってスペーサを入れると、重くなってエレメントに負担がかかりそうですし。

 小生の場合はこんな細い線を使いましたので、先にクロスマウントを外してしまうとエレメントを傷めてしまいそうなので考えました。エレメントについても、穴をあけてそこを通すのが本筋なのでしょうが、こすれる部分の養生が面倒でこのようにした次第です(^^; (ゴムのブッシングやストローなどで処理すれば良さそうですね)

 そしてCQ誌の記事ご紹介もありがとうございました。G3LDOのwebページ( http://web.ukonline.co.uk/g3ldo/ )にはあまり詳しく載っていないようですので、一度立ち読みでもしてきます(^^)

はい。それだけのパラメータなんですぅ。
こう言うのも、何がどのように効くのかちょっとだけ押さえておけば、1m角を2m角にすれば感度は4倍アップする...とか、ターン数を4倍にすれば感度は4倍になるよ...とかわかりますね。実際私の所では欲張って対角線2.8m(一辺2m)で作りましたので1.8Mの受信も楽しかったです。

巻線のスペーシングはあまり関係ないようで、よく漁業無線の方探に使ってある直径1mくらいの輪っかがクロスしているスモールループの中身は、私の見学した例ではぎっしりとIV線が巻き込んでありました。

多分面倒だという理由なのだと思いますが、茹でる前の素麺の束のように、円周分をコンベックスで縛って複数本束にして、そのままぞろっと円筒に挿入して、後は根本をテスターで導通を調べて相互にハンダ付けしただけで接続されていました。整然と巻くのもかっこいいですけど、だらーっと20ターンくらい巻いても大丈夫のようです。

線が揺れると同調がずれるので、固定するのは良いことと思います。

早速の追加情報ありがとうございます。そうですか、ぎっしりひっついててもいいんですね! これはいいことを教えていただきました。多分今の形だと早いうちに壊してしまいそうなので、そうなったらもう少し太めの線で密巻きにしてみます。それこそ畳んだり拡げたりする手間をだいぶ減らせそうですので。

 対角2.8mは大きいですね。強度確保に悩みそう…小生のは対角2mですが、これでも常設となるとあやしいものです(^^;

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この記事について

このページは、ji3kdhが2009年7月16日(木) 23:00に書いた記事です。

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