近ごろのリニアアンプ

 あるMLで「新しいアンプ」としてちょっと変わったものが紹介されていました。

 写真は発表されたサイト(?)からの引用です。

 すかさず「これ、OM PowerOM3500HF(写真、同サイトから引用)そのものやん」っというツッコミがありましたが、噂では製造元はどちらも共通で中国にあるとのこと。

 そのMLでは特に話題になってなかったんですが、あれっ?と思ったのはそのスペックに書かれたある一行です。そこはどちらもほぼ同じ記述なのですが、OMの方にはこう書かれています。

Power supply: 2 x 230 V - 50 Hz one or two phases

 んん?単相または二相ってなんや? 二相電源なんて聞いたことないぞ? と思ってマジマジと写真を見てみたら、ACインレットが二つあり、トランスもそれなりのものが二つあります。ということは、二つの電源トランスの(おそらくは整流)出力を並列にしてるってことかな? なるほどね。4〜5kVAもの容量を一本で引くのは厳しいから、ということなんでしょうなぁ。日本の電力事情でいえば「単相×2でもいいし三相(動力)の二相使い×2でもいい」って意味なんでしょう。それにひょっとしたら、2つのインレットのうち片方だけつなぐと出力半分として使用できる、なんてことになってるかも知れません。いや〜、このやり方は面白いかも。

 しかし、これらのアンプのパワー的なこととかそこらにあまり興味が湧かないのはなぜなのか、自分自身でもよく分かりません。中国というキーワードのせいだけでもないと思うのですが…

8/1追記:OM3500Aのマニュアルによれば「片方だけの接続はダメよ」とのことですから、両方の電源(≒両方のトランス)を活かす必要があるようですね。

コメント(14)

ほぉ〜、このデザイン、見事なパクリですね。
電源の3極のコネクタ、これって一体何Aまで許容するのでしょうか?電源をシングルでフルに使ったらコネクタが怪しいと思うのですが?
電源が2系統から供給する案、なかなか面白そうです。ただ、現実的には3相200Vを引かないと、単相200Vが2本だと大元が一緒の可能性が高いから御利益が少ないように思いますがどうでしょう?

お暑うございます。
ようやく6Dの電子ログと、CGBの6D参加記を提出し終わり、ホッとしているところです。

このリニアって、球はFU728ってことは中国製の4CX1500Bなんですね。今更そんな球を使うか?と思うのですが、中国製ならきっと安いのでしょう。

OM2000HFはGU77B(プレート損失1.5kWの4極管)、OM3500HFはGU78B(同2kWの4極管)を使っているのだそうですが、周辺は似たようなものかな... 写真を見る限り、とてもきれいに作ってありますなぁ...

うちの電源やRFデッキなんか、適当に穴開けして増設したりしているのできれいではありません。あっそうそう、高圧系の正常動作を検出するフォトカプラーもまだ付けてません。

電源はもちろん三相ではなく、単相200Vです。

じぇさん:少なくともアンプとしては対応していますよ、あとはユーザ側の環境次第ですよと言っているようにも受け取れますね。仰る通り、実際に二系統の200Vラインを引くのは一般家庭ではあまり現実的ではないかも知れません。たまたま我が家では分電盤から分岐して二系統引いてますけど、まさかこういう目的で引いたわけではありません(^^;

http://www.2333.net/~ji3kdh/weblog/archives/2010/02/from_here_to_th.html

 当然ながら受電(契約)容量にもよります(ちなみに我が家は70Aのブレーカです^^v )し。しかし面白いやり方ではあります。そうそう、同じ疑問はワタクシも持ちました。このタイプのインレットはせいぜい15Aとかでしょう(想像です、調べたわけではありません)から、この手法はその点でも有効と言えそうです。

β教粗さま、ご無沙汰いたしております。とりあえずコンディション的には一段落、といったところでしょうか? ワタクシもいずれはそのバンドに少しくらいお邪魔を…(っていつの話やねん) いやー、しかし耳の痛い話でもあります。例の5ヶ年計画、どうも5年で済みそうにもありませんでして(^^; しかし二系統の電源が必要って、一般庶民には(表向きは)無縁かも知れませんね。

 それとCGBへの寄稿、お疲れさまでした。拝読を楽しみにさせていただきます。

今どきのリニアと聞いて、てっきり半導体と思い込んで見ていくと、え〜っ、tube!!!
どこか目新しい所はと、、、う〜ん。
リアパネルの「注意!」の文字。これは親切ですね。
まぁ、これを使う人は「それぐらいわかっとるわい!」という乗りでしょうけど。
オーソドックスな回路でそつなくまとめて値段が安ければ評価できる一品ではないでしょうか?

いやー…半導体アンプが確かに今どきですが、よほどのことがない限りここのブログでネタになることはないような。あとあれですね、danger表示はPL法とかその辺の絡みで必要なんでしょうねぇ。

なんか、この手のアンプを見ても一向に「欲しいなぁ」とは思わなくなってしまいました。

それはどういったことに由来する感覚でしょうか? ワタクシの場合、「922でえぇやん」ってのはありますね。アンテナやロケを考えると、少々出したくらいで抜けるような世界ではないし、それにやり出したらキリがなさそうですし。それと、どうせ投資するならもっともっといいものに、 ってのもあります。

確かにTL-922があるから、必要ないというのも理由ですが、なんか最近のタマ式のアンプって皆、同じコンセプトに思えるんですよね。
・球は、ロシア(若しくは中国)のセラミック4極管
・中電圧大電流タイプ。
・入力側は、純抵抗で受けて、GKでドライブ。
・使用RF高圧部品は、大半がロシア製
・50MHzまで付いている(無いのも多数ありますが。)

例えば、こんなもの。(商売的には、困難なものかもしれませんが。)
・真空管を使っているのに同調回路が無いブロードバンドアンプ。
・高圧電源をトランスじゃなくて、SW電源を使ったもの。
・C級やD級動作で効率が良い動作点が選べるもの。(CW専用モードを充実)
・ユニットを追加していくだけで、電力合成ができ、あとでQROができるもの。
・IMD特性が大変良い。(新スプリアス規格を満足する)

http://us1qv.narod.ru/
にあるものは、感動でしたけど。(自作品??)

出力については、一般家庭で使うなら電源や、アンテナの耐入力、廃熱処理、
インターフェア、電気代(?)、重量(2階がシャックの場合、あまり重いのは無理)
などの問題があり、法定の500W〜1kWがちょうど良く、それ以上は必要ないと考える
ようになりました。
(山の上のコンテストシャックのようなもだと、考え方が変わってくるんでしょうが。)

おぉー、早速詳しいコメントをありがとうございました。

> なんか最近のタマ式のアンプって皆、同じコンセプトに思えるんですよね。

 これはタマを使うという条件を満たす場合、市販品として使えるタマが限られている現状では仕方ないことなんでしょうね。

 スイッチング電源タイプはいずれは出てくるでしょうけれど、今のところ市販品としての費用対効果、それと耐久性(信頼性)の点でなかなか難しいものがあるのかなと想像しています。元々そんなに持ち運ぶものでもありませんし、電源効率云々なら石には勝てませんから。

 ワタクシの場合、リニアアンプに求めるものと言えば、まずは壊れないもの、あるいは壊れた時できるだけすぐに修理できるもの。自分で修理できればベストですが、昨今のマイコン制御モノはなかなか難しそう。そういう意味でも、昔のものの方がいいかなと思ったりして。でも唯一自作できる分野でもありますから、何とかそちらをとも思えますね。

 「使ってみたいもの」であれば、また別にいくつかあります。でも元来そんなにバリバリQSO数を積み重ねる方ではないので、単純にパワーを出すための物体と割り切れないところがあります。

おひさです。浦島太郎で、「新スプリアス規格」なるものをこの夏やっと知ったのですが、IMD -43dBとか、ギョッとするような数値が並んでいたので、ちょっと調べてみました。どうも1500Hz辺りのシングルトーンでIMDを測定する様です。だとしたら、大抵のリニアでクリアできると思うのですが、HW?

西尾さん、ご無沙汰です。新スプリアス規格、自分にははっきりしないところもあってとりあえず様子見を決め込んでいます。いつからいつまでに審査を受けたものなら規格を満たしていると見なす、とかいう条文もありませんでしたっけ? それにあてはまってるんやないかと希望的観測を持ってる(わりには調べてない)んですが、まぁあかんかったらやり直せばええわ、とも。とりあえず新しい目の技適機を一つ入れてあるので、局免許やコールサインそのものを失うこともまずないでしょうし。

 それからIMDという視点で考えますと、よほどひどい動作をさせない限り、リニアアンプが親機より悪いということはまずないと思います。問題はその親機ですよね。古い物を使い続けることができるかどうか。それと新しくても技適のないもの、たとえば海外の送信機がどうなるか、です。

どもども。新スプリアス規格って当方もまだよくわからないです。(特に測定方法と数値の表し方)
親機の方も、シングルトーン(要するにC級増幅でもいい)でIMD3を測る限りは、12Vファイナル機でも-43dB+10log(PEP)(だったかな)はクリア出来そうです。2トーンだと、50VファイナルのTS-950SDXでもギリギリか不可能な値ですけど。旧メーカーリグもTSSで自作機として回避すればいいとか言う話しもありますけど、できるだけ不要輻射は避けたいです。大昔のTS-520Dでシングルトーンで新スプリアス規格を満足していれば、最近のリグは大丈夫でしょうから、ここら辺りから測定してみるつもりです。(もう誰かが測定済みかも)

そのあたりを各々の個体について実測が必要なのか、機種で一括してokなのかもよく分かりませんね。と言いながら、またよろしければ測定結果をお知らせいただければ。

 あとあれですね、ワタクシの場合はどうとでも解釈できるものをわざわざ厳しく捉えるのも、まだちょっと時期が早いような気もして放置してる(逃げてる)というのが大きいです(^^;

コメントする

この記事について

このページは、ji3kdhが2010年8月 1日(日) 6:00に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「DNSBL」です。

次の記事は「キリ番」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。