TL-922 4の1

 先送りしている案件のうちの一つ、今回の個体はしばらく通電していなかったとのことでチェックのみの作業です。


 まずは上の階。全体的に埃が積もっていますね。手の届く範囲だけでもさらっと掃除しておきます。


 すでに1kW化は済まされているようです。


 それほど酷使されてきたわけではなさそうですし、さっと見た限りでは放電痕もなさそうですが


 いや、結構使い込まれているかも。埃の向こうにあるはずのタマのプリントがほとんど消えてしまっています。


 我が家のフィラメント通電ベンチでチェックがてらさらっとエージングをしておきましょう。

 これ、もちろんステップスタートは装備してますが、一本ずつしか通電できないのがちょっと残念。手持ちのソケットが一つしかなかった、というだけの理由です。


 続いて下の階。まず目に付いたのは右上の


 これ、ちょっと恐いですね。さすがにそれなりの材料を使われてはいるようですが、このまま通電する勇気がありませんので


 スッキリ撤去させていただきました(部品として添付します)。


 そして気になるこのあたり。まずはチョークを支える基板がなぜか焼け気味ですね。時々見かける症状ですが、原因は?


 こちらは今のところ大丈夫そう。いや、異様にきれいなのでひょっとしたらあとから交換されたものかも。


 もう片方のこちらは、異常はなさそうですがちょっと見かけない顔ですね。

 いずれにしても実用に供するなら、接続順・ステップスタート・NFB撤去し直接接地などフィラメント回りは手を入れておきたいところです。


 ちょっと基板が斜めについてるように見えなくもないですが、さらっと見た限りでは


 ブリーダ抵抗の足の離隔距離も含めて特に異常はなさそうです。


 最後に後ろ姿。各部に年期が感じられるのはともかくとして、この電源プラグはさすがにいけませんね。いま手持ちがないので、近所で適当に見繕ってきて交換しておきます。

 10/15追記:タバコ臭は全くありません。

コメント(13)

テフロン同軸に交換してあるのは何故?
送受切り替えリレーもバキュームにしてあるの?

あ、もうひとつ忘れてた。
グリッドからチョークでアースに落とす回路、抵抗のオリジナルは4.7kΩですよね。写真を見ると51Ωが付いている。

ご指摘ありがとうございます! お恥ずかしながらいずれも全く気づきませんでした。

 まず同軸については、ひょっとしてリレーを交換されて、その時に処理しにくいので同時に交換されたのかな? リレーは純正と同じ物で、またタンク回路からリレーまでのケーブルも最初のままですから、特性がどうのということではないのではという想像です。

 それとNFB回路の抵抗ですが、やはりチョークが飛んでしまい、それを交換される時に、チョークへの負担を減らそうとした…というところでしょうか(同様にすべて勝手な想像です)。51Ωという数字の意味も含めて検証が必要ですね。

 あと記事に書き忘れましたが、磨いてみたところどうも左右でロットの違うタマが入っているように見受けられます。そのあたりの事故もあったのかも知れません。

どうもです。
NFB回路のところざっと計算してみるとNFB量がだいぶ変わるみたいです。
周波数によって違いますが、例えば7MHzで2〜3倍4.7kの方が大きいです。
(部品が理想的であるとした場合ですが、、、)

ありがとうございます。4.7kΩと0Ωを考えると、NFB効果は僅かではないかと想像してました。ちなみにこの手の元祖?のSB-220では、一本あたり1mHと600pFが使われていてRはないようです。

 まずは突入抑制と電圧の微調整が先決なんでしょうね。「TL-922 1の○」の個体ではそれら+接続順については対策してますがNFBは当初のままでして、それでも何の問題もなく動作しているとのことです。

杉山さん
了解です。
曖昧な表現だったので一つ補足というか訂正させてください。
NFB量が2〜3倍変わると書きましたが、グリッドに50mA流れたときにグリッド電圧がどれほど変化するかを見ただけで2.5Vに対して6vぐらいという意味です。なので正確にはNFB量ではありません。SRI
 ここからは想像の域を出ませんが、チョークコイルとコンデンサの並列共振は1MHz以下に設定しているようですが、ここのインピーダンスが過大になりすぎて動作が不安定になるのを防ぐのがこの抵抗の役割ではないかと思いました。

再びありがとうございます。計算には入力Cも加味されていますでしょうか? 実際には4.7kΩに対する51Ωですから、ほとんど短絡に近いのではないかとこれまた根拠のない想像をいたしております。そうなると、なぜ51Ωなのかという謎が残るわけですが。

入力Cをすっかり忘れていました、Input=6.5pF,Output=4.2pFで合わせて10.7pFを追加しないといけません。220pFに対してざっと5%ぐらいの差でしょうか。
仰るとおり51Ωではほとんど短絡じゃないでしょうか?なんで51Ωか想像もつきません。ちょっとでもパワーを沢山出したいのなら完全ショートでいい訳ですし。

とここまで書いて、ネットをググッてみたらCは220pFx3とありました。全然違ってました。


話は変わるんですが、NFBのことを考えててわからなくなってきました。ごく基本的な事なんですが、高周波プレート電流(DCではなく)はプレートから何処へ流れるんでしょうか?フィラメントへ?グリッドへ?前者と思っていたんですが回路図眺めてると流れるルートが見つけられませんでした。
グリッドへ流れるとしたら・・・

GGの場合、ドライブ電力はカソードとグリッドの間(プレートへ抜けるものも多い)を、RF出力はグリッドとプレートの間をと思っていたのですが違うのかな?

 自分も「・・・」の通り、結構な電流が流れるはずなのにこの頼りなさげなチョークでは、という危惧がありますね。

気になって眠れません!というのは嘘ですが、
なんとなく分かったような気がしてきました。プレート電流はやっぱりフィラメントに流れて入力回路へ流れるという結論に至りました。話せば長くなるのでまた別の機会にでも、、、
いい刺激を与えてくださって感謝です。

留守にしておりまして遅くなりました。そうなのですか、それではグラウンド回りには電流は流れないのでしょうか…例のミーティング(いつやねん)の時にでもm(_ _)m

どうも、
フィラメント→入力回路→入力回路のどこかかエキサイタからGNDへ→シャーシ→プレートバリコンのGNDあたりをグルグル回っていると思ってます。今のところ。
グリッド電流はそれなりに流れるんですがプレートからは回ってこない。と今のところ思っています。
なんでや? それはミーティングで、てほんまいつになるんやろ?

お江戸から尾張へ転勤になった某氏のご都合次第かも知れません。もう夜は寒いですが(^^;;

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この記事について

このページは、ji3kdhが2011年10月15日(土) 10:41に書いた記事です。

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