TL-922その後

 前回で一応完了のつもりやったんですが、時間的な都合でまだ納品してません。そんな中、プレートの色づき具合が左右で違うことについて、JK1NMJ斉藤さんから情報をいただきましたので、さらに少し触ってみました。


 まずは施術前の色づき具合をご覧下さい。見る角度によるのかも知れませんが、だいぶ違うでしょう? 写真の右側が筐体の内側です。


 その時のEpとIpです(SSBモードのアイドル状態)。


 そしてこれがその施術前。カソードは 1-5-1-5 と接続されています。また、RF入力もまず右側(内側)に接続し、それから左側(外側)へ渡っています。


 こちらのページを参考に (というよりそのまんま「真似」…いつもながら偉大なる先人に感謝です) させていただいた施術後です。カソードを 1-5-5-1 と並べ替え、RF入力もできるだけ均等になるよう接続してみました。103が手持ちになかったので、元々のものに足を足せば良かったんですが安直に手持ちの403を使いました。あまりきれいな仕上げでないので、拡大しないで下さい。(^^;


 ついでに高圧部分も再度目視点検しました。基板の一番右上を飛んでいるのがケミコンのHVラインなんですが、基板に押しつけられた状態でした(*.*)ので、写真のように離隔距離を確保しました。


 そしてこちらがお楽しみ、施術後です…って全然変わってへんかも(^^; せっかくですのでこのあと左右のタマを入れ替えてみましたが、タマの個別差ではないようで、やはり写真の右側(筐体の奥側)が赤くなります。ただしドライブをかけると、施術前よりは少しばらつきがマシになっているように感じますから、ちょっとは効果が出ているのかも知れません。あと考えられるのは、放熱の差が出てるんかなという感じですね。
 まぁ今回(車のタイヤのように)タマをローテーションさせましたから、これで特性としてはやがて揃ってくるんやないかと期待することにします。

 外側内側AC入力
施術前
スタンバイ時
4.995.02195.3
施術前
アイドル時
4.944.97
施術後
スタンバイ時
4.995.01195.2
施術後
アイドル時
4.944.96

 ちなみにタマのピン(ソケットではないよ)で測定した電圧はこんな感じでした(横河の754402Fで測定)。これを見ると60Hzで見た電圧的にはまず問題なさそうですが、入力がもう少し高いと電圧そのものが確かに5Vを越えそうですね。その点対策した方がいいのかどうか、ちょっと悩むところです。

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とりあえず作ってみたブログ - TL-922の手直しを真似してみた (2006年2月 5日 21:43)

TL−922、こちらでも同じように改修してみました。 続きを読む

コメント(12)

こんばんわ。
この連休中に追加改造をされたのですね。
改造内容で、少し気になったのは、ヒーター周りのコンデンサーが計4個あることです。ヒーターにパラに付いてるコンデンサーは要らないかもしれないですね。(エキサイターからのRFを流し込むCが2個だけあればよいかも)だたし、色づきとは関係ないと思われますが・・
不思議なのは、左右入れ替えても変わらない点です。この辺は、922または3−500リニア所有者からの意見を聞きたいところです。
でもまあ、出力が1.2KW出ているし、あまり気にしなくても良い事なのかもしれないですね。
あとヒーター電圧はGOODな値ですね〜
入力電圧195Vを考慮しても、改造の必要はないように思いますね。
ではまた(^.^)/

斉藤さん、まいどありがとうございます。そうなんですよね、入れ替えてもまた奥側が赤いというのにちょっと?なんです。でもよく思い出してみたら、ひっくり返して電圧を測りながら動作させていたときには均等に輝いているようにも見えましたので、単純に見る角度なのか、あるいはやっぱり冷却に差があるのか、それとももしかして底板が何らかの影響を及ぼしているのか…ともかく、しばらくはこれでいってもらうことにしました。

 ところでコンデンサについてですが、いろいろ回路図を見比べてみますと、SB-220はもっと簡単に、SB-2000は220と同じ感じに、2K-4はちょっと面白く、L-4Bは一番簡単にと、同じ3-500zパラでも微妙に違いがあるようで面白いです。ただ共通しているのは、いずれも何らかの形で1-5の間にちゃんと入れられていると言うところなんですです。オーディオみたいにハム防止なのか、それともカソードから均一にRFが飛ぶのを期待してのことなのかは分かりませんが、これを抜くというのはあまりよろしくなさそうな感じですね。もっとも自作の記事などでは、ここのコンデンサがないものも見受けられます。

訂正、2K-4は各々の1-5間には入っていませんでした。それと上記のうちフィラメントがシリーズ接続なのも、2K-4だけでした。こうやって見比べてみるのも面白いものです。

おはようございます。
コンデンサーは、たぶん「カソードから均一にRFが飛ぶのを期待」ではないかなと思ってます。
色づきの点は気になりますが、1.2KW出ている以上、動作は正常と思いますので、よろしいのではないでしょうかね。
こんど機会があったら、別角度(斜め上からとか)から色づきを見てみて下さい。
ではでは

斉藤さん、まいどありがとうございます。小生ビビリでして、トップカバーを開けて通電する勇気がないんです(^^; が、このあとはオーナさんからのレポートがあればまた追記させていただきます。

望月さんのホームページに詳しい解説がありますよ

http://www5a.biglobe.ne.jp/~jh2clv/3-500zfilament.htm

おぉ〜まさに目から鱗が落ちるとはこのことですね。西村さん、貴重な情報をありがとうございました。望月さんとこは以前から製作編を楽しく拝見してたんですが、ここらは完全に見落としてました。他のページもむさぼるように読みふけっております。

 いやいや、素晴らしい。

こんにちは望月です。
自分のコールでyahoo検索してましたらこちらのサイトにたどり着きました。
西村さんもお久し振りですね。
TL-922は優しく使っていてもドーンと逝ってしまうことがありますから困ったものです。
多少の手直しで一生付き合えるようになると思います。
拙作HPにも未だ書いていない事が幾つかあるのですが・・・不要輻射の多さ、電源投入時のフィラメントのたわみによるGKタッチ等など・・・実に課題が多いアンプだと思います。
しかし手を煩わせてくれた分愛着がわいて来るのも事実で苦笑していますHi。
今後とも宜しくお願いします。

望月さん、初めまして。コメントありがとうございました。時間があればいろいろと大変楽しく拝見いたしております。そうなのですか…ぜひ続編をお願いいたしますm(_ _)m 電源投入時のトラブルということは、突入電流が多いんでしょうか? だとするとタイマで二段階投入してやらんといかんのですね。不要輻射はどうしたらいいんかなぁ…どこからどう出てるか探すのが先決ですね。

 それにしても、アルミのタンクコイルにはビックリしました。あれがokなのでしたら、軽いですし酸化しなくていいですね。

 こちらこそ、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

杉山さんどうもです。
TL-922の崇拝者もいらっしゃるようですが、私は普通の使い方をしていて随分と「裏返し」にしました。
NGの時はプロテクション動作が先に働き、少なくともデバイスは守って欲しいものです。
自作のアンプの方が遥かに安心して使える状況です・・・私の場合だけかも知れませんがHi。
全世界のオーナーの体験を集めたら大変な数に上るのではと思います。

ふたたびありがとうございます。結局TL-922は500Wアンプかなという気もしますね。望月さんの作品は市販品を越えてます(^^; って小生それほどたくさん見たことはないんですが、保護回路って高圧のディスチャージとかRF出力のチョークとかぐらいしか見かけませんね。他にいろいろ入ってるのはアルファぐらい?

 922は予想以上に重いので、もう出戻ってこないことを祈る今日この頃です(^^;

杉山さん
そうですね・・・やっぱり当時としては米国製品の模倣の域を越えていないと言う事なんでしょうか。
国産の業務用機器は非常に優秀だったんですが、アマチュア用はまったく別格だったんでしょうね。
アマチュア用は規格が不鮮明で理屈に合わず神話(歴代OMからの情報)等がありますねHi。

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この記事について

このページは、ji3kdhが2006年1月 9日(月) 21:49に書いた記事です。

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