こちらの続編、今回はファン回路の検証と整備です。
写真は今回のお題と関係ないのですが、バイアス設定用ツェナの増幅トランジスタです。小さいように見えますが、2SC2555というPc80Wのものが使われています。
HL-2Kの標準状態では、AC100Vのファンを抵抗を通して接続し、入力100Vの時は端子台でその抵抗の両端を短絡するという方法が採られています(抵抗は220Ω10Wを3本直列)。
ちなみにバージョン違いなのか、同時にお借りしている図面と実物とで接続が違いました。実物を見て拾い出したのがこの図です。裏紙に薄い鉛筆で書いたものをスキャンしましたので、裏が透けていましてスミマセン。
おさらいですが、入荷時点ではこのような状態です。AC200Vの静音タイプのファンに取り替えられ、さらにスタンバイ時に抵抗を通して減速し、送信時およびスタンバイ直後はその抵抗の両端を短絡して全速で運転、というふうに改造されていました。抵抗も3本のうち1本が500Ω20Wというものに交換されています。ファンの右側にあるのがそれらです。
しかしひねくれ者の小生、ファンの電圧を抵抗で落とす(=熱にする)というのが嫌で、922などと同じようにトランスの巻き線を利用して常に100Vがかかるようにしようと思い、
それなりに配線して
おぉ、すっきりしたわいと悦に入りながら(虫の知らせで念のために200Vのファンを取り付けて)通電してみましたら、うまい具合に動いています。しめしめと思って電源を切った(=アフタークーリングに入った)ら…あらら、なんと回転速度が上がるではありませんか。んん?
ここで回路図をよく見直してみましたら、HL-2Kは922などと違って大元の電源スイッチが片切りなんです。で、offにした瞬間に、切れてない方からトランスのもう片方の巻き線を通じて、ファンに200V(近く)がかかるようになったという話。回路図を提示してお話しすれば分かりやすいのですが、提示したところで実用になりませんので省略。要するに失敗したということで(^^;;
結局抵抗を元に戻し、ファンも100/200いずれもいけるよう、手持ちのAC100Vのものを取り付けました(=純正に近づけた)。
これで試しにファンを運転させてみましたが、若干風量が少ない感じです。静かでいいんですが、やっぱり抵抗値の調整が必要でしょう。そこは次回以降へ持ち越しとしました。そもそも500Ωの抵抗からかなり発熱しています。この点からももう少し抵抗値を下げる方が良さそうです。
というわけで、今回は完全な失敗編、でした。どうぞ真似しないで下さい(^^;;;
ところでSSR(Solid State Relay…半導体化された代替リレー)を使ったアフタークーリング回路、これはうまい方法ですね。自作でも簡単に真似できそうです。
コンバンハ.
私のブログへのコメントありがとうございます.
こっちの方が絶対!凄い!!
スゲェーって思いながら読ませていただいてます.
なんせ,未知の世界だからなぁ...
失礼します.
JJさん、ようこそおいで下さいました。いやいや、いつまで経っても猿まねの域を抜けられませんし、三極管にもかかわらずまだまだ知らないことばかりであきません。そもそもこの記事は「失敗編」ですし…(^^;;
というわけでボチボチやっております。よろしくお願いいたします。