HL-2K 1の4


 こちらの続き、フィラメントまわりの整備です。


 こちらは施工前、1-5-1-5となっています。ドライブ(フィード)コンデンサは922よりはガッチリしていますね。


 ただ、施工中にこのようなものを見つけてしまいました。よじり合わせるのはいいのですが、表裏をきっちり考えないといけませんね。

 ここは空間を少し持たせることで対処しました。


 そして例によってエナメル線で1-5-5-1と配線替え。ドライブコンデンサの接続位置も、バランスを考えて片側を入れ替えました。


 いよいよタマをセットして通電です。片方が内部放電するとの情報でしたが、まずはフィラメントまわりのチェックですのであえてそのままセットしました。

 しかしそれにしてもまずいですね。プレートチョークの頭で、いったいいくつのパーツを共締めさせにゃいかんのでしょう。しかも相手はタイトですからあまり強くは締め付けられません。これはどうにかしたいところですね。


 気になる電源投入時の突入電流ですが、いつもの通り簡易な測定の結果ご覧の通り77.7Aと出ました! こりゃまた大きいですね。それとフィラメント電圧ですが、母線電圧205Vのとき5.66Vと5.76Vとなっていて、これもちょっと高すぎですね。


 そこで、922と同じく高圧とそれ以外の二系統にトランスが分かれていることに注目し


 ソフトスタート(ステップスタート)を組み込みました。相変わらず両面テープと空中配線の仕事です(^^;;

 制限抵抗は前回同様51Ω、タイマは2秒です。また電圧そのものを下げたかったので、117V(234V)タップに接続してみました。

 余談ですが、これで手持ちのタイマは使い切ってしまいました。どこかにMY2VかH3YのAC100Vものが安くで余っていたら、ぜひお知らせ下さい。


 これで突入電流は31.0Aとなりましていい感じです。またフィラメント電圧は4.72Vと4.78Vとなりました。こちらは負荷時その他の母線電圧の降下を考えると少々低すぎですね。


 そこで110V(220V)タップに接続替えしました。そして手持ちの正規動作するタマに2本とも入れ替えて測定してみましたら、5.10Vと5.12V、突入は31.2Aとなりましたので、これで良しとしました。

 ここまででやっと通電環境が整いましたので、いよいよタンクまわりの動作確認・調整に入ります。早速ちらっと予告編なんですが…残念ながらサイズと容量の合う手持ちの部品が足りず、長期戦の気配濃厚です。

コメント(10)

おおっ、色々やっておられますなぁ。フィラメントのステップスタートですが、弊社ではH3Y-DC12Vの10秒物か、松下の同形状の灰色パッケージでAC100V動作の物を使っておりすが、どうやら在庫も切れているようです。私もスペアを探そうと思います。

カップリングコンにお使いのニンジン色のコンデンサですが、同種と思われる製品でnichiconのNM20**(かすれて見えない) 2000pF 20kWV、30kTVというのが一個ありました。これって1kWくらいは通るものなのでしょうか。ネジは4φのISOネジです。RFCのバイパスくらいの用途しか考えていませんでした。

カップリングコンにはムラタ、東芝、日東とかの90φの1000pFとか、110φの1500pFとか用意してありますが、ちょっと実装スペースが大き過ぎです(ハムフェアで1k円とかで転がっていると、つい買いたくなってしまいます)。

あとフィラメント電圧ですが、5V±5%だと、下限が4.75Vなので、一次ラインの低下を考慮しても、それくらいで良いのでは。性能によほど影響がある場合は別ですが、やや下目の方が寿命も延びるとか。Eimac/CPIの資料によれば、性能の低下が見られない範囲で低目の方が良いとありました。

教粗さま、早速のコメントありがとうございます。

 DC12Vということは、制御系統が別電源になっているのですね。小生もコンソールタイプやラックタイプであれば、ぜひそうしたいところです。DC24Vものが余っているというのもあるのですが、やっぱり制御とパワー系統は別にしておきたいというのがあります。もちろん今回の施工に関しては、特段の問題があるわけではないのですが。

 今回カップリング部に使用したコンデンサですが、小生の感覚ではHFの1kW程度では全く問題ないんやないかなと思います。もちろんあくまでも「感覚」だけでして、定量的にデータ撮りしたわけではありませんからえぇ加減なもんです。ただ上述しましたように3つ購入した全数をこの部分に利用しました。今のところ問題は発生していないようです。もちろんもっと大きなものだとなおいいんでしょうけど、お説の通り実装に悩んでしまいますので。ちなみに今回利用したものの接続はM5のビスでした。

 上記の予告でちらっと触れましたとおり、小生もこれらのもので手頃な出物を見かけると積極的にゲットしてきたつもりなんですが、ドンぴしゃなものがなく行き詰まっております。もうずいぶん長いことジャンク市も行ってないですし。

 フィラメント電圧についても、ありがとうございます。そうなんです、小生が使うならこれで良しなんですが、仮に母線が195Vになる(充分あり得ますよね)とすれば5%以上降下しますよね。そうなると規定値からはみ出ますので、このようにさせていただいた次第です。あとは後で記事にさせていただきますが、現在ローバンドの効率が非常に悪く、55%程度なんですよね。ひょっとして関係あるのかもと思って触ってみた、というのも実はあるんです。(結果は若干改善された程度で主因ではなかったのですが)

 いずれにしましてもこの個体については、足下まわりもオリジナルではないような感じでして、当分時間がかかりそうです。

カップリングコンは難しいですね。ニンジン色のと同じような形状で白色のもありますが、私はどちらかというと円盤形で、ちゃんと○kVAと容量が表示してある物の方が好みです。

フィラメント電圧に関してですが、性能さえ出るのなら、規定値の中に入らなくて良いと思います。聞いたところでは、メーカーやエージング具合や、期待する性能によって意外に低くても大丈夫の場合もあり、規定値を外れると急にパワーが出なくなる場合もあり、のようです。

でもHF帯全体に渡ってちゃんとした性能を出そうと思うと、なをかつお客様から預かっていて性能を保証したい物だと、どうしても規定内に入れておきたいところではありますね(定格ってそういう物ですね)。

フィラメント電力は3-500Z二本だと5V×30A=150Wくらいですか。○○kW出力の直熱管でも、フィラメント電力はせいぜい500〜1kWくらいですから、そうしたら1kW出力は100Wくらいでも余裕では、などと思ったり。でも球の性能はフィラメント電力だけでは決まらないのかな。

教粗さま、ふたたびありがとうございます。

 小生だいぶ考え違いをしているかも知れません。カップリングコンデンサなんて直流を切って高周波が充分通ればそれでいいと思っておりましたが、もしかして単純にそうでもないということでしょうか?(^^; ものによってはフツーのリードタイプのセラミックコンデンサが使われていたりもしますから、そのように考えていたのですが。周波数によっても違うかな?

 はい、フィラメント電圧についても、全く(全文にわたって)仰せの通りであります。劣化の進んだタマでは電圧を上げ気味にしてやらんといかんのやそうですね。あと低すぎるとエミ減と同じ症状が出るとも聞いたことがあります。どちらにしましても、突入電流とともに低め低めでいたわってやりたいものですね。

 フィラメント電力についてですが、設計の古い・新しいにもよるんやないかなと思いつつあります。直熱管でも新しいタイプのものは比較的省エネ気味やったような…違ったかな? あまり大きくて新しい直熱管を存じませんので、またまた間違ってるかもですね。でもあまり注目されない数字ですが、トータルの効率を考えた場合、実は外せない要素でもありますね。その割に選択の余地がほとんどないのが残念ですが。(というか実際はタマの入手性そのもので選定してしまいますよね、アマチュアの場合)

杉山さん こんばんは。認証キーの動作チェックがてら(笑)投稿します。

詳細なリプライを有難うございます。プレートのカップリングコンに関しては、アンテナ側に比べれば高電圧、小電流なのですが、安全率を見て、例えば2.5k Ω //2kWでも電流は1A以下なので、大袈裟な90φとかの円盤型コンデンサを使う必要もなさそうな感じですね。周囲温度、電流、周波数、あと負荷の吸い込みなんかの条件もあるのかな... 例のニンジン色のドアノブコン一発でOKでしょうね(実績、安心感も物を言うと思います)。

フィラメント電圧に関しては、期待する特性が出る範囲で低めにして、なおかつ突入電流への保護回路も付けておけば、あとはグリッド損失さえ注意しておけば、使用頻度を考えれば何サイクルでも大丈夫でしょうね。私も輪っかで測れるAC電流計が欲しいな〜

フィラメント電力は、例えば5V30A=150Wなんだから、このパワーレベルには多過ぎでは?100Wくらいまで低減しても良いのでは?などと無謀なことを思っただけです。

あと某掲示板でHL1K/6のHVに入れる直列抵抗について議論があって、杉山さんも参加されているのを読みました。
あそこには書きませんが、私も何かの時に、自分のではない1K/6の球の近くに30Ωくらいのホーロー抵抗を立てて、RFCと電源の間の高圧ラインに直列に入れたおぼえがあります。小さい球でプレート電圧も低いのでホーロー抵抗付属のタイト円盤だけで十分保つから、高圧側に入れても全くOKでした。

最初は素朴な疑問だったのに何故かモメ気味なようですが、4X球、特に4X150とか小さい球は電極間距離が短いので、球の真空度が甘くなると中で放電します。またRFCのコールドエンドのバイパスコンや、加工時の切り粉の残りとか、色々な原因で放電が発生します。放電は時間の短い短絡と同じなので、保護抵抗が無いと球は壊れる、メーター回路や、酷いときはブリッジも飛ぶなど大被害になります。あの抵抗は放電電流を制限すると共に、早く終わらせる効果があり、必須でしょう。

現用のリニアの電源部にはHV電源のマイナス側に保護用のホーロー抵抗を入れています。RFデッキの改良工事の後には掃除機で念入りに掃除するのですが、それでも直後の試運転では内部でパフッとかチッなどの放電音がありますが重大な事故になったことはありませんから、やっぱり重要かなと。

教粗さま、動作チェックにまでおつきあい下さいまして、ありがとうございますm(_ _)m 実は今またエラーログを見ていましたら、表面上では分からなかったエラーが記録されてまして、今修正させていただいたところです。この週末はこればっかしやってたような…

 カップリングコンですが、忘れがちなものの一つに周囲温度がありそうですね(温度が上がると耐圧は下がる)。しかし小生まだまだです。P=I^2Rがここですっとは出てきませんでした。

 それから高圧の保護抵抗についてですが、タイムリーなことに小生もちょうどHL-2Kが入荷したところでして、何じゃこりゃと思っていたところでした。あそこにも書かせていただきましたが、もはやこれがないと安心していられませんね。3-500zクラスでもガス球化が進むと内部放電しやすくなりますし。

 けど問題は絶縁処理なんですよねぇ〜 マイナス側に入れると楽に行けそうなんですが、あそこの記事には「厳密にはマイナス側だと違う動作になり、効果は変わってくる」なんて書かれてますし。でも、放電するたびにツェナが飛んで悩まされた小生のSB-1000に、まずはマイナス側に入れてみようかなと思っています。

 それにしても、このようなコメントをいただけるというのは幸せです。皆さんご存じでもなかなか公開していただけない感じですので(^^;

でもカップリングコンが短絡したとかで、恐ろしい結果になったことは経験上ないので、まあ判らないままに大きめのを使えば良いのだろう、と思っておりました。

保護抵抗は、高圧側でも低圧側でも一緒と思います。
高圧の二次側をブリッジで整流してコンデンサで平滑しますよね。GGアンプの場合、その平滑コンデンサのマイナス側(A)から、(B)球のブロックバイアス回路→バイアスのツエナ→フィラメントトランスの中点と接続するわけですが、A-B間に保護抵抗を入れればしまいと思うのですが。

現用機ではそうしております。メータの指示も全然変わりませんし保護の効果も十分あります。全部直列ですから。

でもホーロー抵抗の金具の5mm厚くらいのタイトだけでも5kVくらいは保つでしょうから、高圧側(電源とRFCの間)に入れても大丈夫だと思いますよ。たぶん、巻線が剥き出しではないからだと思います。端子はヒシチューブで覆うとかして。

最近、8mm厚のガラエポ板を入手したので、今までラックの整流部(スタックダイオード、高圧メータの分流器、ブリーダー抵抗、この保護抵抗)を載せていたアルミ板をこのガラエポ板に交換する工事をしましたが、別にベースがアルミ板でも全然放電しませんでした。

余談ですが、1k/6の初期型には保護抵抗は入っていなかったようです。あんな小型の筐体、電源トランス、ファンで無理にパワーを出すユーザが増えて、球の放電事故が増えたのだろうと想像しています。

ですね。数字的にはドアノブコンでも充分大丈夫そうですね。

 保護抵抗についても、ありがとうございます。かの掲示板では、ホーロー抵抗は断線に至りやすい、しかもマイナス側(リターン側)だと断線したとき危ない、などと書かれていますね。確かにそうなのかなぁというのもあるのですが、HL-2Kで見る限りさんざ管内スパークさせてもどうもないようですから、案ずるより産むが易し、そうなることもあり得ると考えた上でまずはやってみるのがいいかなと思っております。まぁいざとなれば高圧メガー(5kV/10kV)でどれくらい絶縁が確保されているか見てみるという手もあるのですが。

 8mmのガラエポ板とはまた豪勢ですね(^^) 素晴らしい。そのようなものが入手できても、小生なら真空バリコンの絶縁くらいしか思いつきませんです。電源回路は…合板の上に組みます(^^;

 そうなのですか、初期の1k/6には入ってなかったとのこと、それも存じませんでした。放熱が追いつかずっていうことなんでしょうね。

 そうそう、「輪っかで測れるAC電流計」ですが、小生のごらんのものは直流も計れるので若干高め、それでも2万円程度です。交流だけで良ければその半値以下かな? 石アンプを触るとき、入力電流なども簡単に測定できますから重宝しております。ホントはご覧のもの(表示の反応がちょっと遅い)より、横河のもの(同速い、しかしピーク測定機能なし)を重宝してたんですが、先日現場に忘れてきまして…(^^;

改めて保護抵抗をどこに入れるかですが、アマハンのGGアンプの記事でも、わざわざHV-に電流保護用の回路やヒューズを入れたりしています。ヒューズが飛んだら球の内部抵抗を通してヒューズの両端に大きな電圧が出るのは一緒ですが、カットオフ時にも電流は小さいものの、高い電圧がリレーに出ているはずなので、それと同じ状態になるだけです。HV-とグラウンドとの間のダイオードも付けています。

あと保護抵抗をヒューズ代わりに使うのも変。保護抵抗は断線しないものを使うべきで、ヒューズ代わりに使うのなら別途、ヒューズを入れればよろしい。

可能性があるのはHV+がシャーシとの間で放電する、球のプレート-グリッド(-カソード)間で放電するくらいで、わざっと電源のインピーダンスを高めにして、放電の被害を最少にするのが、あの保護抵抗の目的です。小さな4X球の中でパーン!と放電したら(本当にそんな音がすることがあります)、球のみならず、最悪の場合はメータ、分圧器、高圧のブリッジなど周辺回路も壊れます。私も別の球で保護抵抗を使っておりますが、放電があったとしても、せいぜいパフッかチッくらいになって、あれのおかげでどこも破壊せずに助かってます。

あとクリップオン型の電流計ですが、検索したら横河のACとDCが測れてピークホールド付きの物は10万円くらいしたような...2万くらいのもあるんですか。そんなら買おうかな。フィラメントの突入電流や、高圧ステップスタート時の一次側の電流を、ぜひ測ってみたいものです。

教粗さま、改めましてありがとうございます。そうですよね、考えてみましたらホーロー(巻き線)抵抗を断線させるほどのエネルギーが発生するまでに至ることは少ないんでしょうね。「ヒューズ代わり」というのもおっしゃるとおりですね。まぁ「切れないヒューズ」とのニュアンスも含まれているのでしょう。

 やっぱり耐圧を考えると大層になるので、マイナス側に入れる方が無難かなとの思いに傾きつつあります。

 クランプタイプの電流計ですが、この手のものはどう頑張っても簡易測定にしかなりませんので、そう高価なものは無駄だと思います。小生のご覧のものは、三和のDCL-30DRというものです。

http://www.sanwa-meter.co.jp/japan/product/clamp/dcl30dr.htm

 他にも似たような価格帯のものでは、

http://www.kew-ltd.co.jp/jp/products/clampmeters/2033.html
http://www.yokogawa.com/jp-mcc/gmi/clamp-on-testers/acdc-current/gmi-cl220-001-jp.htm
http://www.hioki.co.jp/cgi-bin/shop/goodslist.cgi

などなどがあるようですね。しかしこの価格帯でピークホールドがあるのは、小生が使っているものだけかも?

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この記事について

このページは、ji3kdhが2007年4月12日(木) 21:55に書いた記事です。

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