W2261VG-PF

 という液晶モニタの修理依頼です。

 本体の全景がうまく撮影できなかったので、この写真だけはズボラして本家サイトのものを転載させていただきました(^^;


 症状は足の付け根がグラグラになってどうしようもない、中でビスが緩んでいるのではないかというもの。いっそ汎用アームが使えるようになったら嬉しいけど、とのご希望も。

 まずはバラさないと話が始まりませんが、ネットで探してみるもののバラし方を見つけられません。外からアクセスできそうなビスが皆無で、どうもすべてツメではめ込まれているような感じです。一応人様のものなので慎重に探ってみたところ、この部分をひねればツメが外れ出しました。


 底辺が無事外れたら、あとは幅の広いこのようなもので慎重に外していくだけです。新しいうちは大丈夫でしょうけど、古くなったら飛んでしまうツメもありそうですね。まぁそこまで長いこと使う品物ではない、ということなんでしょうか。


 フタとの間に一本あるケーブル(コネクタは引っ張るだけでは外れないタイプ)に気をつけて、無事開筐。


 残念ながらビスが緩んでいるのではなく、完全に折れてしまっていました。反対側にもクラックが入っていましたが、そりゃこんな構造(と材料)では当然でしょうなぁ。

 これでいよいよ、汎用アームが使えるようにするしか方法はなくなってしまいました。


 オーナさまに連絡したところ「今からアーム注文してそっちへ直送してもらうわ」とのことで、待っている間に二枚ある基板上のケミコンチェック。幸い全く問題ないように見受けられましたので、見ただけで何もしませんでした。

 ところでこれらの基板、驚いたことにビスなどで固定されていません。今回外した裏蓋のツメで支えられているだけで、裏蓋を外すと自由に動いてしまいます(一部間接的に緩く留められていますが固定ではない)。これは単なるコスト削減なのか、熱膨張などへの対応なのか…よく分かりません。


 しかし便利なものですな。注文した翌日午前中には届きました。正月三が日も関係なし。こりゃ店舗型では到底太刀打ちできませんよ。


 さてどうしようかなぁ


 この微妙な三次曲線がいやらしいなぁ…と思いながら、


 材料を購入してまいりました。これはもちろん某ームセンターの実店舗で、ね。


 それらでこのように、補強も兼ねた受け台を作ってみました。


 本当はもっと大きければ大きいほどいいんでしょうけど、切り出すのが面倒なのでごめんなさい。厚みも店頭で2.0mmを手に取りかけて、1.5mmにしてしまいました(^^;

 使用中に手を触れることはないので、切り口の面取りなどは割愛させていただきました。


 見てくれからはビスを外に出す方がきれいなんですが、万一緩んでナットが中で外れるとまずいのと、そもそも(タップ処理ではなく)ナット留めしているという明示のために、あえてこの向きにしてみました。


 まあまあ


 いい感じでは


 ないでしょうか。

 どの程度長持ちするか(耐久性があるか)も含めて、オーナさまからのレポートが楽しみです。


 1/3追記:新年早々やってしまいました。「画面が真っ白で何にも見えへん」との連絡を受け、早速寄せていただいて開筐してみたところ…あっ、こらあかんわ!! 相変わらずですねぇ。これは○ぬまで治らないかも(^^; ともあれ、無事動くようになってヤレヤレです。(「その程度の動作確認すらやっとらんのか!!」とオカァチャンから叱責を…)

 なお、この写真はオーナさまに撮影・転送していただきました。

コメント(6)

先日はどうもでした。
今のところ、モニターは正常ですし、アーム接続部も、もしかしたらもともとアームがつけれる設定のものよりも強いではないのかなと思っているところです。

主にスカパーチューナーのモニターとしてHDMIの接続で見ていますが、快適です。
モニターアームはあちこち向きを変えれるので、転勤先の宿舎で座ったり寝っ転がったりして見ることができますわ。

モニターから話がそれますが、モニターアームっていままでこんなものって思っていましたが、これが使ってみたら最高です。
机がとにかく広く使えますわ。
もっとはやく知ってれば良かった感ですね。

おぉ、レポートおおきにさんです! えらい迷惑かけてしもぅてスンマセンでした(^^;;

 ちらっと見たところ、市販品では樹脂だけで受けてるようなのが多い感じですんで、確かに今回のはそれらより丈夫かも知れませんな。けどほら、カーブに沿ってそのまんま長ナット取り付けたから、アーム交換の時なんかに苦労するのがちょっと(だいぶ)減点なんで、もうちょっとえぇ方法ないもんか勉強しときますわ。

 しっかし…話聞いてたら、デュアルディスプレイの我が家のデスクにもモニタアーム導入しよかなという思いが強ぅなってきましたで。どうせその下は雑品でいっぱいになるんやろけどね…(^^;;

はじめまして。
 同モニターを使っているのですが、記事と同じように加工を行ってのモニターアーム取り付けを検討しております。
 そこでお聞きしたいのですが、背面パネルと内臓の間の隙間はどれ程スペースありましたでしょうか?
 補強用のパネルを樹脂にて自作しようと思っているのですが、厚みを決めかねておりまして。参考にさせて頂きたく。。。
 よろしくお願いいたします。

初めまして、このような過疎地へようこそおいで下さいました。

 触ったのは2年以上前ですし、現物が手元にないので確かなことは申し上げられませんが、写真を見る限りでは10mm程度は充分あったのではないでしょうか。

 ところで樹脂で製作なさるとのことですが、現物をご覧の通り、ここは平らではなく曲面になっていますよね。そのあたり、どうなさるのか興味あるところです。型取りして流し込む、とか? でしたらばっちりなのができそうですね。厚みも許す限りのものができるでしょうし…いや、ここはすべて妄想の範囲でしゃべってます(^^;

 ちなみにこちらの場合、材料(アルミ板)を手で曲げて合わせ込みました。

先日ハードオフでこのモニターにDSUB,DVI,HDMI端子が付いていることでパソコンと手持ちのマスプロのDT-35地デジBSチューナーにHDMI変換機経由で使えればと思い勢いで3,300円を支払い購入しました。商品メモにはスタンド破損と書かれていましたが何とか直せるだろうとの思いはありました。修理方法をネットで検索していた処この記事が目に入りブックマークさせていただきました。症状はi3kdh様の内容と全く同じでしたが直すつもりでいましたのでこのアルミ板加工は保留にしていました。修理は細いタッピングネジ2本で止めて割れは解消できましたが破損個所の相互の位置が少しズレた為に前後にあおることが出来ませんでした。3ヵ月程過ぎアマゾンでセールのガス圧式アームスタンドが目に入り又勢いで購入してしまいました。到着後に19インチモニターを取り付けると大変良好で、これはすぐに実行しなければならないとアルミ板を購入し休日の朝10時から作業を開始しこのブログを開いた状態で昼食を挟んで3時に終了してアームスタンドに取りつけましたがアームスタンドの耐荷重は6kgで19インチモニターの重量は約3.5kgでした。W2261VG-PFは加工後約4.3kg有り下がってくるのでガス圧の調整を行った処良好になりました。このブログに遇わなければアームスタンドに取りつけることなく動かせない状態で視聴していたと思います。この方法は色々使えると思いますので大変為になる記事を掲載していただき有難うございました。
蛇足ですが最初の分解の時に古かったせいか腕のせいか下側の爪の受け部分3箇所を折ってしまいました。おそらく外す方向を間違えたと思います。下側を掴んで動かすと開く時があるのでテープでも貼るつもりです。

 初めまして、楽しいコメントありがとうございます。
 このような過去の記事が少しでもお役に立てたのでしたら、大変嬉しく思います。古いモデルですが、ちゃんと映るなら3,300円は結構お得だったんではないでしょうか! とはいえ、今ではあの汎用の穴があいてないモデルを探す方が難しそうってくらい古いかもですが(^^;
 この記事を書いてからほぼ8年、これだけ年数が経ってしまうと樹脂のツメを飛ばしてしまうのは仕方ないかも知れませんね。僕も今なら確実にいくつか飛ばしてしまう自信があります(^^;

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この記事について

このページは、ji3kdhが2013年1月 3日(木) 13:00に書いた記事です。

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