FC-102 1の2


 こちらの続き、『使っていたら中から煙が出てきた』に取りかかっています。


 最初に気になるこのあたりを見てみたんですが、目視では全く異常を見つけられません。というか、それよりも別の部分から例の香ばしい臭いが…


 発生源は、リアパネル内側のこちらでした。


 うっひゃー、激しく燃えてますねぇ〜


 うーむ


 これはひどい…完全にスス状態。


 (ちょっと見にくいですが)『火元』は色をつけた二カ所、L01とC07です。これはちょっと不思議ですね…

 オーナ様にお伺いしたところ、『スルーの状態でたぶん18MHzで、RTTYでどこかのパイルに参加してた。500Wくらいしか出してなかった』とのことでした。アンプの型番をうかがったところでは、確かにそれくらいしか出ない機種です。うーん…これ、変な共振での結果ではないでしょうか。C07は単なるパスコンでしょうからまだしも、L01はどうしよう、困ったな。


 とにかく、被害のあった部品を交換です。


 ボロボロ…


 グサグサ…


 交換品一式。リレーは幸いにも現行品でどんぴしゃのものがありました。コンデンサは手持ちの適当なもの。サービスマニュアルによればL02と同じものとのことだったコイルは、とりあえず手持ちの似たようなものを少しほどいて、容量だけ合わせてみました。


 作業中




 交換後


 パターンがなくなった部分がちょっと頼りないですが、銅板を貼るほどでもなさそうなのでとりあえず。それと問題のパスコンを元々(0.047μF)から少し違えて(0.01μF×2)みたのと、あとついでにいつもながらのリレーコイルのサージよけダイオードも入れておきました。(今これを書いてて思ったんですが、パスコンはもう少し容量を大きくした方がいいかな…)


 そしてまずはベアフットでチェック。入出力切り替えは問題なく行ってますしパワー指示もいい感じなんですが、残念ながらSWRのボトムが実際と違っています。理屈を分からずにやるとこうなるの典型ですね(^^; この回路(不勉強で見たことない)ではL01とL02を全く同じものにしないといけないということなんでしょう。本日はここまで、次回に二つとも巻き直してみます。

 写真はひっくり返った状況でのチェック風景。

コメント(8)

C07がそこまで焼けて周辺部品が無事というのが不思議ですね.
基板上をL01からC07へRFが駆け抜けた?
となるとこの基板そのものも心配ですが..

Yamadaさんなら基板ごとまるまるやり直しなさるのかなー、と思いながらやっておりますHi そうなんですよ、C05が全く何事もないというのが解せませんよね。

 焼け方からいって最初にL01が破断に至ったのかなと思えるんですが、それぞれに相関はなくてどちらも18MHzにそれぞれ共振してしまってたということなのかな、とも…何しろこの焼け方ですから、過渡的な症状ではないのではないかと想像してます。ただアースパターンもそれなりに広いように見えますので、それも含めてどのような状況だったのかはっきりしませんね。

 そもそも、元々18MHzも当然正式対応している機種(それも『1.2kW capable』)ですので、共振のセンも考えにくいんですけれど。原状復帰はできても、再発防止ができるかはちょっと怪しいところです。

不思議です,こんなこともあるのかー
ケースの中にゴキちゃんの焼死体があったりはしないですよね?Hi

それが、ご覧の通り大変きれいなんですよね。発症したときも、SWRはそれほど悪くないちゃんとしたアンテナで、パワー計代わりにつないでいただけってことですからなおのこと解せません。

 ただ、C05が全く何事もない理由らしきものを発見しました。次の記事にしてみます。

大変参考になりました、同じFC-102使っていますがリレーの不具合が出てきて困っています。リレーを交換したいのですがメーカーと型番おしえていただけましか?失礼かと思いますがよろしくお願い致します。

初めまして! このような記事がお役に立てましたそうで嬉しく思います。僕の方はまだ解決に至らず、ついさっきもたまたまオーナ様と連絡を取らせていただいてたところです(^^;

 リレーですが、オムロンのG2R-1 DC12Vというものがぴったりです。(とはいえ、念のため形状などを事前に再確認お願いしますね)

YAESUのSWR計、楽しく見させて頂きました。
中は見た事が無かったので勉強になりました。

初めまして! コメントありがとうございます。写真、できるだけ見やすくと思うんですが、まだまだですね。あとこの個体はこのあと結構苦労しましたんで、今でも覚えてます(^^)

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この記事について

このページは、ji3kdhが2014年6月 5日(木) 22:55に書いた記事です。

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