TS-830 1の9

 以前から症状が出てた部分、やるならヒマな今しかない! ということで、いざ決戦です。


 当該部分にたどり着くには、ファイナルボックスのこの狭い部分にも手を入れないといけないのですが…あっ、割れてる!

 これ、実はこの機種にはよくある症状なんだそうで、覚悟はしてました。


 たまたま以前入手した全く別のものにこれがついてたので、この時のためにとってありました。見る限りではほとんど使われてないようなので好都合。

 ところでこれ、海外では真鍮を削り出したようなもので直結してる例が散見されますけど、あれはあかんのちゃうかなあ…


 しかし狭いですねぇ。どうにかならんかったんでしょうか…ファイナルボックス出たとこでしたら広々としててタイトのカップリングなんかも使えたかも、ですのに。


 関係ないけど(そして今さらですけど)この個体、今話題のメーカのタマが使われてました。そういえばドライバもこのメーカだったな…前のオーナさんのこだわりかな?

 もちろんまだまだ元気なので、これはこのまま使います。


 なんとか当該基板の摘出完了。まあバラす方はまだ早いですけど。


 もう当分ご対面することないだろうこの部分をさらっと掃除してから、いったんセットのフタを閉じてデスクトップを明け渡してもらいます。


 そして途中をバッサリすっ飛ばして、七枚おろし!


 あとはただ、ひたすらスズメッキ線でジャンパしていくだけの単純なお仕事。

 ネット上ではカシメを増し打ちなさった方もある(現在リンク切れ、キャッシュはこちら)ようですが、より確実な方をと思ってこちらの方法にしました。

 ただし、リンク先のようにいちいちパターンのレジストを剥がすのは面倒な割にメリットはなさそうなので、ご覧のように直接ピンまでジャンパを飛ばします。


 あんまり見てくれを気にせずにやったんですが、それでもジャンパ処理だけで2時間強かかってしまいました。


 次に接点の掃除です。左は接点洗浄剤を吹いたあと、右は吹く前です。吹くだけでも結構効いてるのがお分かりいただけるでしょうか。

 もちろん、このあと綿棒などでもう少しきれいにしておきました。


 掃除のあとは軽くナノカーボンのおまじないをして、組み立てです。

 …さらっと書いてますが、結構面倒ですこれ。順番を間違えて後戻りすること数回(^^;


 苦労した甲斐あって、症状は今のところ再発しないようになりました。うん、やっぱしいいですねぇ。

 近ごろコンディションが皆目なのが残念ですが、これでしばらくは安心…かな?

コメント(10)

ベークのオリジナルなんですね。
私だったらあきらめるところです。

そうなんですよ、このベークが哀愁を誘ってますよね(^^; まぁ年代と価格帯を考えると仕方ないなと思えますが。

 この筋のある書籍では『バンドスイッチが不具合を起こしたら、あとはもうモノバンド化しかない』なんて書かれてるんですが、意外に各方面で頑張ってる方々がいらっしゃることを知って、トライしてみた次第です。思ったよりは楽しかったですけど、でも普通の方々にとっては、なかなか腰を上げるまでが大変だと思いますHi

これ絶対やりたくない作業ですね。一大決心がないと無理ですわ。私も830と530の2台があるので、いずれやらなきゃいけないのかな。しかしよく外れましたね。半田吸取機お持ちなのでしょうか?

確かに「やろう」と決意するまでが大変だと思います。でも斉藤さんでしたら、ハンダ吸い取り器さえあればワケもない作業だと思いますよ。

 長いことスッポンでやってきましたが、さすがに誘惑に負けまして、数年前に吸い取り器をゲットしました。もうこれなしではダメですね(^^;

やはりGET済でしたか・・
わたしも長いことスッポンですが、やはり文明の利器は便利。私も多分誘惑に負けるのでしょうね。

杉山さん

 この手のリペアは,リレー交換した側としては,面白そうですけど,自分では辛いですね.Hi
 ちなみに,あの樹脂継手,ご存知かも知れませんが,「たわみ軸継手」と呼ばれているはずでして,プロスペックなら,ピッタリとは言えませんが,同タイプがネットでも手に入ると思いますよ.

 ご参考まで.

斉藤さん : たとえば今回のこれ、ハンダ面から順番にあてがっていきますやん? で、12本目の端子のハンダが溶けたとたん、スイッチ基板がスコッと下へ落ちる、決して大げさではなくて、まぁそれくらいラクなんです(^^) もぅこれなしでは無理ですね(しつこい? Hi)。いつ購入したか探してみたら、3年半ほど前にPCのケミコン交換のために決意したようでした。
http://www.2333.net/~ji3kdh/weblog/archives/2011/10/pcf-ar340a.html

 今見てみましたら、同メーカのはモデルチェンジされて、少し良くなっているようですね。

 澄川さん : 数ある持病の一つでして、またぞろ別の箇所で何某かの症状が現れるんでしょうけど…少なくともバンドスイッチに関しては当分大丈夫そうなので、ヤレヤレです。…あれ、830お持ちでしたっけ? ブログではお見かけしなかったような。過去のお話かな?

 それと継ぎ手の件、情報ありがとうございます。ネット上では千石さんにあるとかいう話もありますので、次に行ったときに見てこようと思ってました。僕自身のは当分大丈夫と思うんですけど。で、早速検索してみたら、アルミ材の格好いいのがあって「おぉっ!」だったんですが、残念ながら外径がサイズオーバーみたいです(^^;

カップリングですが、以前、アサ工業(八王子市)に出向き直接購入しました。(もう7〜8年前ですが・・)あくまで推測ですが富山のレストアで有名なとこで販売されているものと同一と思います。
常置場所へ戻らないと正確な型番などわかりませんが、TS-830やFT-102などで使用されているものと全く同じサイズがありました。(完全互換です)

http://www.asadenshi.co.jp/product/coupling/pmfc/uj.shtml

当時、個人でも売ってくれましたので、今でも可能かと思います。(1個、300円ぐらいだったです)

吸取器ですが、安くなりましたねえ。アマゾンで1.8万ぐらいで新品が買えます。もう買うしかないですね。

イエイエ,830は所有しておりませんが,その時代のリニアアンプでアレコレやってましたから,その苦労が判ります.言葉足らずでスミマセンでした.私の場合はパーツ交換で済みましたけどね.

 それと,プロ仕様はサイズが大きかったのでしょうかねぇ.確かに,プロスペックから見れば,ミニチュアカップリングのレベルでしょうからね.

斉藤さん : 直接分けていただけるというのはいいですね! たとえば千石さんだと倍くらいするようですが、まぁ仕方ないかな。リンクありがとうございます。金属のものより疲労に強いと謳われているのは意外でした。今回使ったのも、恐らくこれだと思います。さらに言うと、元々入ってたのもこれの旧バージョンかも? ってくらい、ドンピシャのサイズですよね。

 吸い取り器、もうクリックなさったかも知れませんね(^^; 実は我が家にバンドスイッチが接触不良ってことで入荷した部品取り機があるんですが、この際ですから同様の作業をやってみようかなと思ったり…でも仮に修理したとしても、別にそれを売ったりするわけではないので、あんまり意味ないかなと思い直したりしてますHi

 澄川さん : 了解です。たとえば922のバンドスイッチ交換、いずれは避けて通れないだろうと覚悟はしてますが、できればやりたくない作業の一つですよね。考えようによっては、今回の作業の方がまだラクですよ。組み立てが少しややこしいですけど。

 少しくらい大きいのでも使えるようにしてくれてたらいいんですが、直下に中和用のタイトVCがありますんで、金属品が接近するのはまずいかなと思いまして。ネット上ではこのVCを移設なさった方もあるようですが、さすがにそれはちょっと…それに斉藤さんのリンクによれば金属品より疲労に強いとありますので、誘惑にとらわれつつ、今後も無駄なあがきは止めて樹脂製のものにします(^^;;

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このページは、ji3kdhが2015年6月24日(水) 20:27に書いた記事です。

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