初めてのディジタル・モード


 線と言えばCW!! でして、日頃はディジタルなんて全く無縁、それどころかSSBですら次回の変更申請時に外してしまおうと思ってるくらいなんですが…
(それでもST-6でのRTTYは一応残すつもりですけど)

 7月初旬、巷で人気のJT65/JT9に比べて短い送受タイミングのFT8なる新たなモードが出現し、早くも人気を得つつあるという(海外からの)噂に触れ、これは面白いかもとちょっとだけ興味を持ちました。


 といいますのも、僕が知らないだけなんでしょうけど、JT65って海外ではものすごい人気なんですよね。CWはもちろん、ひょっとしたらSSBよりも人口が多いかも…ってのはさすがに言いすぎでしょうけど、PCやネットとの親和性もあってよけいそう感じるんでしょう。ただ、耳で聞こえない信号をPCが勝手に相手してるんでしょ? それってそもそも面白いの? ってのが第一にありました。
 それでも、南の島へ行くたびに『JT65には出ないのか』というお問い合わせをいただき、一回ぐらいはせなあかんのかなぁ、けど1QSOに6分も7分もやってられへんで…と思ってたところへのFT8。1QSO1分そこそこなら我慢できない話ではないな、と思いまして。さらに向こうでは『変更申請』とかそういうのとは無縁なのも好都合。よし、今回はFT8ツアーにしよう! (Winkeyやパドルも当然持参しましたが)

 そのようなわけで事前には受信のみ、実際のQSOを一度もしないままぶっつけ本番で取り組んだFT8でしたが…JT65なども含めてまぁ次はないなというのが偽らざる感想です。

・Auto Seqにチェックを入れておけば、ダブルクリックで相手を特定したあとはloggingの手前まで勝手に進む (が、呼ぶ側になったとき進まないことが稀にあった)
・一回15秒、CQ-call-レポート送信-確認+レポート受信-確認-73-73 とすんなりいけば2分前後で完結だが、以下の諸々の理由のため、それで収まることはまずない
 - まず、呼ばれたときにかなり急いで相手を特定しても、基本は間に合わずcallから繰り返す (『Call 1st』を試してみれば良かったかな)
 - こっちの信号が弱いのか、デコードしてもらえないことが多い (レポートはたいがい送受で10〜15dBほど差があった…よっぽどアンテナがショボいのかな。70Wほど出してたのに)
 - 過変調? 信号は強いのに全くデコードできない信号が少なからずあった。こちらの送信は、ピークでALCが振れるかどうかというところに設定
 - 同様の理由か、かなり帯域の広い迷惑な信号もあった
 - 重ねて呼ばれると共倒れ? ほとんどデコードできない様子
 - CWなら帯域を狭めれば逃げられるが、これらのモードではそれができない(デコードしなくなる)ので、聞いてる範囲で強い信号が現れると受信がかなり辛くなる
・でかいノートを持っていくのは面倒なので、いつもの古いatom-XP機だったが、複数デコードに時間がかかる(何しろ受信周波数以外だと、10秒くらい食い込むことも!)以外は問題なかった様子。ただし画面が狭いのは結構不便だった(左上の画像ご参照)
・途中からご覧になったからか、KH0/W5SEAではなくW5SEAにコール下さる方があった。これは仕様上仕方ない? (そっちに届いたeQSLはrejectさせていただきましたが、気づいていただけたかな?)
・空いてるときは、ウォータフォールにほとんど写らない信号でも-19とか-20でデコードできたりして、おぉっ! となったり。-21とかいうのも一度あったような?
・それにしても、時間がかかるのとあの心地よい微妙なトーンとで、どうしても眠気が襲ってくる…何度か呼ばれてるのに気づかなかったことも(SRI)

 そんなわけで、家族の顰蹙を買いつつ、いつもより運用時間を多めに確保したわりには、大した結果は得られませんでした。しっかり調べてませんが、半分弱がJAだったと思います。それでも、新しいモードのわりにはできた方かな? あと、早朝は北南米がよく見えてたんですが、さすがに家族を放っぽらかしてやり続けるわけにいかなかったのはちょっと残念。

 ともあれ、QSOいただいた皆さんありがとうございました。LotW/eQSL/Clublogへはupload完了しております。また、いつもの通り紙のQSLは発行いたしませんので、併せてご理解いただけましたら幸いでございます。

 結局僕的には、マンネリ感が漂っていようが、やっはりCWですね!!

コメント(7)

やっぱりCWですね!!には同感ですが、
WSJTもだいぶ進化してるみたいなんで、もう一回やってみようかと思ってます。
一過性のはやりに終わるか、市民権を得るのか?ですね。

私も6mを1シーズンJT65で運用しましたがFT8は頂けませんね。近場同士ならオートシーケンスで出来るでしょうが受信限界がー20dbというのはちょっと。。。。
来年の6mは やはりCW+JT65でトライします。
しかし、CWで全く聞えないのがJT65で解読されるのはいいのですが何か割り切れないところがあります。Hi

大前さん : 早速ありがとうございます。この手のモードは南の島で(片手間に)やるものではなく、自宅でどっしり腰を据えて楽しむものなんでしょうね。だからこそ需要があるわけなんですが。パイルを浴びるのが好きなあるお友達に話したら、呼ばれる側のディジタルなんてせいぜいRTTYまで、ってそんなん当たり前ですがなと諭されてしまいました(^^;

 山崎さん : ご無沙汰いたしております。なるほど、-20dBまでしか対応しないというのも一つのネックなんですね。それも含め、大前さんへの返信にも書かせていただきましたが、この手のものは時短よりもやっぱり腰を落ち着けてやれってことなんでしょう。
 しかし、結構なアクティビティがあったように感じられたのは意外で、最初で最後とはいえ面白かったです。

来年は6mに出てください。

いやー、どうなんでしょう。リクエストとしてありがたく承っておきますが、ベランダから突き出したワイヤ・アンテナで果たしてどれだけできるか疑問ですし、仮にオープンがあって無事飛んだとしても近隣諸国だけでしょうから、そもそもの需要が皆無なんではないでしょうか(^^;

 あっ、それより何より、来年もいけるかどうかがまず ? ですm(_ _)m

あらら、ご無沙汰してるうちにFT8デビューなさったんですね。私はFT8の免許はないですがオートシーケンスってのは知らなかったです。
JTモードはCWよりは面白くないかもしれませんが簡単なアンテナでDXができるということをウリにしているので自宅でも遊べると思います。

お久しぶりです! えへへ、何しろあっちは変更申請とかそういうのとはまったくの無縁ですので、気楽なものです(^^) でも本文に書きましたとおり、呼ばれる側で限られた時間内にやるには不向き、でしたね(^^; 自宅でやるかどうかはともかく、向こうではおとなしくCWだけやっときます。

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この記事について

このページは、ji3kdhが2017年8月24日(木) 21:00に書いた記事です。

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