RAT-H200の修理 1の1

 ワーの入れすぎ? 確たる原因は不明なものの、突然同調が取れなくなったという標題のオート・アンテナチューナ。この手のものは過去に断念したこともあり、ホントにダメ元ってことでお預かりしました。

 全体写真を撮り忘れてたんでいきなりですが、箱を開けて眺めていましたらハンダが外れているのを発見。


 これ、パワーの入れすぎとは関係ないような? 固定の仕方が若干まずく、外れ方向にストレスがかかっているような感じ。無理のない位置で半田付けし直しておきます。


 関係ないんでしょうけど、こういうところや


 こういうところを


 掃除して


 おきます。

 後者はコンデンサが焼けてたとのことで、ご依頼者さまによって代替品に交換された部分。特に問題なさそうなのでそのまま続行。


 コントロールはアイコムのと同様とのこと、アイコム機のない我が家なのでこちらを参考にミノムシクリップで仮動作させてみますと…同調は取れるけど見事にどのバンドもSWR=3で停止。おっ、CPUまわりは生きてますよこれ!  ってことは検出部なんやろな〜

 2021年2月追記 : 上記まさかのリンク切れ(so-netさんそりゃないよ)、こちらをご参照下さい


 …あれ?


 これちゃう?


 回路図がないんで定かではありませんが、ここは50Ωのはずと思いながら計ってみようとテスタ棒を当ててみたら…ポロッと外れてしまいました(^^;

 それはそれとして改めて計ってみたら、なんとも中途半端な305Ω。なるほどなるほど


 チップ抵抗はないけど普通のやったら51Ωがあったはず…なんですが発見に至らず、次善の47Ωをマウント。


 この機種面白いですね。リレーのコイルとパラにLEDが入ってて、動作状況がよく分かるようになってます。で、この状態で動かしてみたら無事正常にSWR=1で同調するようになりました!


 これまでの状況を説明し、チップ抵抗を手配するか51Ωの金被を手配するかお伺いしましたところ『そのまま完了で良い』とのことでしたので、少々の振動などでは外れないようホットボンドで固定しておきます。


 こちらアース側の貫通部分なんですが、なぜこんなことになっているのか不明。過電流? とりあえず少ないように思えるワッシャを増やしてあてがっておきました(写真撮り忘れ)。

 この状態でご依頼者さまに返却し確認していただいたところ、全然同調しないとのご連絡! どきっとしつつ「コントロールケーブルに回り込んでないですか」と伺ったところ、パッチンコアで解決したとのことでヤレヤレ。いやはや、なんとか直ったようで良かったです。

 それにしても、あの抵抗が焼けるくらいなのにダイオードが無事なのが不思議。結構強いものなのかな。

コメント(13)

ATUは,使用環境によって変わるから,ドキッとするお気持ち判ります.同じ状態は絶対作れないですからね.
こちらは,20年以上単身赴任先で使っているアイコムのATU(AH-2)ですけど,結構タフですわ.無茶していないのもありますけどね.ちなみに,この生活もあと少しですわ.^^;

お預かりしたのと違うコントロールケーブルをお使いとのことでしたので気づいたんですが、たまたま先日別の修理品で返送してすぐ再発なんてことがありましたんで、結構ドキッとしましたね(^^;
 我が家でも先日から使ってますが、給電部直下のATUは使い出すとやめられませんね。防水型の本格的なものが欲しくなってきました。

 ところで長期の単身赴任、お疲れさまです。あともう少しとのことですが、どうかご自愛下さい。

トップヘビーで熱も持ちそうなパーツはしっかりボンディングしてハンダも多めに盛ってランドも大きいほうがいいですね

>防水型の本格的なものが欲しくなってきました

Lasvegasでもう一台買ってくればよかったですねー
スーツケースに入らんか..

あちらのお店で在庫確認したときに
"OK,We have two of them here. Take both ?"
って言われたんですよねーHi

お返ししてから「やっぱりチップ抵抗にしておいた方が良かったのかな」なんて変な迷いが生じまして、一応手配しておきました。役に立つことがなければないでいいですし(^^; あと51Ωの金皮も発掘しておきました。(探してる最中はなかなか出てこない、ってのはよくあるようで)

 ちゃんとした防水ボックスに入ってて、しかもあの耐電力ですからいいですよね。今改めて定価を見てみたら品物だけで450USDですか…って、飛行機関係なく2台もまとめて買って帰る人いるのかな?!?!

同じATUを持っています。
不調で調査のついでに貴局の交換された抵抗を
確認してみました。
470オームが付いていました。。。
一桁違うようです。

初めまして。470Ωとのことですが実測値でしょうか? 「470と表記されている」ということでしたら、47x10^0、つまり47Ωということなのですが、いかがでしょうか? (470Ωは普通471と書かれています)

実測値です。
外して確認しました。
EDX-2のサービスマニュアルがネットに落ちてますがそちらでもREは470Ωと書かれていますね。

ありゃ、そうでしたか! レポートありがとうございます。今回なぜかうまく動いたまま手元を離れてしまいましたが、次の機会があればもう少し詳しく調べてみたいと思います。

お世話になります。ご教授頂きたくメールを差し上げました。
RAT-H200は現状以下の状態です。
①同調しない
②TXがHISWRとなります
③通電時リレー横のLEDが未点灯が数か所あります
④RAT-H200をFT1011で作動用コントローラーがあります
※修理手順及びチェック方法をご教授頂ければトライしたく
 大変厚かましいお願いですが何卒宜しくお願い申し上げます。

 濱頭さん初めまして、コメントありがとうございます。
 まず僕はド素人ですので、手順や方法などを体系的に整理する世界とはおよそかけ離れてまして、いわば行き当たりばったり・気の向くまま思いつくままに楽しませていただいてます。
 そんなこともあり、修理と一口に言いましてもその内容は多岐にわたり、いただきました「症状」も大事なんですがそれ以上に知りたいのは「原因」、これですね。落雷なのかパワーを入れすぎたのか、はたまた電源の極性を間違えたのか。それによって狙いも変わってきます。

 そのあたりをご理解いただいた上で、少しでもヒントになればといただいた各項目にコメントさせていただきたく思います。

1) すべてのバンドででしょうか? ダミーロード相手でもそうでしょうか。無線機との間のケーブル(同軸・制御線とも)を短いものにするなど、別のものに交換してみても同様でしょうか。そもそも、いつまでも同調しようとするのか、ある程度で止まるのかいずれでしょうか。
2) チューナへの電源を切っても同様でしょうか。(確かRAT-H200に使われてるリレーはラッチングタイプではなかったように記憶してますが) また、HI-SWRとは具体的にSWRいくつでしょうか。
3) あのLEDはリレーのコイルと並列、つまり各リレーの動作状況を知るためのものですので、常にすべてが点灯していないといけないということではないはずです。つまりこれが不具合に関係しているかどうかは ? だと思われますがいかがでしょうか。
4) 不良箇所の切り分けのためにも、まずはそのコントローラを使わずに確認なさる方が良いと思います。

 こんな感じでいかがでしょうか。

JI3KDH様
ご丁寧な返信を頂きましてありがとうございます。
1.ATUはダミーを繋ぎテストを致しました
2.HISWRはヤエスのリグです3以上になると送信停止します
3.リグはヤエスとケンウッド社でアイコム社以外の為コントローラー
  によりキャリーを10w以下で入力してチューニングを行っていまし  た.
4.通電極性間違い及び過大入力は無かったと思います
 ありがとうございました、色々やってみます。
                              敬白 

 落雷などが原因でなければCPUまわりは生きてるかも知れませんね。なんとか復活なさることを祈っております! まずは電源offでもSWRが高いかどうか、そこからでしょうか。あとは外観的におかしいところがないか、目を皿のようにして観察するのも必須かも。
 しかし10W以下でもSWR3を越えると送信停止するんでしたら、この手のチューナはかなり使いづらそうですね…
 向学のためにも、その後をお知らせいただけますと嬉しく思います。よろしくお願いいたします。

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この記事について

このページは、ji3kdhが2020年5月23日(土) 20:40に書いた記事です。

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