緩衝増幅部 その2

 前回の続き、夜な夜なやっております。

 写真はダミーに向かって夜通しVVVビーコンを打ってるところ、雑然としてますが今のところ問題なく動いてます。


 前記事から下記内容を実施しました。

・LM380出力部に入ってる「発振除け」回路の調整…コメントですでに書きましたが、元々4.7Ω+0.1μFが接地間に入っていたものを、波形を見ながらいろいろやってみて最終的に0Ω+0.22μFとしました。
・LM380出力カップリングCの交換…出羽さんのご提案に沿って、オーディオ向けと称するものに交換してみました。でも安物ということもあって、波形を見る限りではほとんど差がなさそう。ちなみに元々470μFだったものを、無極性の330μFにしてみました。


・DDSボードとの取り合いを全てコネクタ化…いろいろ実験するにも完成型にするにも、やはり直づけでは不便なので早めに付け替えておきました。まだ長い線のままなのであんまり格好良くないですが。
・キーイング回路の検討…LM380アンプが結構熱を持つので、できればここに入るまでにキーイングしたいのですが、RFをスイッチするのはやっぱりうまくありません。何か良い方法はないかと考えていましたところ、今回のDDSキットが元々トランシーバ向けに設定されていることを思い出し、裏技的な方法でセットしてみました。というのも、このキットにはキー入力の端子があって、その入力によって送信と受信で別々の周波数に瞬時に切り替える機能があり、しかも表示を実際の発振周波数から指定分だけずらせるという機能まであるんです。というわけで、受信中はLM380の守備範囲から遙かに離れた周波数(たとえば7135.000kHz)を発振させておき、送信時(キーダウン時)に真の周波数(135.000kHz)に戻ってこさせる、表示は受信時だけ必要分ずらす(上記の例では-7000.000kHz)というようにしました。半信半疑で動作させてみたところ、予想外にうまく動いてます。高速の短点が若干引っかかるような感じがしないでもないですが、波形を見る限り痩せたり尖ったりはしていないようです。今のところ他によい案が思い浮かばないので、最終的なパワーで波形をチェックしてひどかったらまた考えることにしましょう。


・LPFの追加…波形がすっきりしないのと高調波が多いのとで、やはりこれは欠かせないでしょう。簡易的ですがとりあえず二段入れてみました。またその手前、ステップアップのトランスにはビバレッジ用マッチングトランスに使ったメガネコアの残りを利用してみました。μはだいぶ高いはずですが、いくらだったかは失念。巻き線もちょっと細すぎるかも知れませんね。


・液晶をバックライト付きのものに交換…これは完全に趣味の世界です。最終的にケースへ入れるとなると、バックライトなしではちょっと寂しいですから。ちなみにこれ、キットに添付のものと電源の極性が違いました。あとバックライト用の配線は、端子にも出てますが基板上にパターンがあり、少し手を入れるとわざわざ別電源を供給させることなく点灯できました。
(追記:もちろん言うまでもありませんが、電池運用などでボタンを押したときだけONとか、周囲が暗くなったらONとかする場合は、この別に用意された端子を利用することになりますね)


 アンプ出力、2Vp-p(最大値)。「発振除け」部分を調整してだいぶマシになりました。


 こちらがLPF出力、5Vp-p(最大値)/50Ω。なかなかいい感じではないでしょうか? この時点で約0.5W0.25W出力と言って良さそう?です。
(追記:先日からp-pと最大値と実効値をごっちゃにしておりましてお恥ずかしい限り)


 その時の成分…あんまり良くないですね。第2高調波(-54dB)はともかく第3高調波(-42dB)が大いに不満です。元々オーディオ用のICを使うこと自体無理があるのかな…そもそもバラック配線のLPFではこんなもん? とりあえず、LPFをもう一段追加してから次の段に行こうと思います。
(追記:λ/4×2段だと-20〜-25dBくらいだそうですから、こんなもんで正常みたい)

 それと小生のスペアナの使い方が良くないんでしょうか、3MHzくらいまで-70〜75dB程度の高調波がダラダラと出ています。これはドライブをグッと下げても同じで…しかしそのあたりの周波数で発振させても、全く反応しないんですよね。このあたりのパワーになってくると、すでに許容入力を越えますので、頭に30dBのATTを入れてあるんですが、それの影響ってことはないですよね…あまり気にしない方がいいのかな。
(追記:これは裸の状態で接地系統も滅茶苦茶なままですから、まだ気にしなくてもいいかと思うようにしました)

 →というわけで、最終的な測定にはぜひお力添えをお願いいたします>先日素晴らしいスペアナを購入なさった方(^^)


 これはどこにどういう向きでコネクタを挿したか、の備忘用…元々全体が備忘録なので、スミマセン。

コメント(3)

>先日素晴らしいスペアナを購入なさった方(^^)
ってワタシ??あのスペアナ、早速故障して修理しましたが・・・。

スペアナ波形は、LPFを通した後ですよね。だったら、通す前はどんな波形?その差を見れば、LPFの特性が解るんじゃないでしょうか。
あるいは、TTL出力などの高調波をたくさん含んでいる10kHz程度の信号(コムジェネレータ)つくり、入れる前と後で比較すれば良いと思います。
LM380の回路は当然Push-Pullなんで3倍が多く出るんでしょう。
更に高い周波数が残るというのは、周波数が低いので測定系に問題があるのではないと思います、たぶん。
ただ、配線がツイスト線というのが少し気になりますが。電源のバイパスコンデンサもかな。

出力のコンデンサ、高級品に交換されたようですが、137kHzでのインピーダンス(ESR値)を考えるとフィルムコンデンサの方が良いような気もします。

通す前の波形は、前回の記事にあり、そして減衰が少ない点については追記でコメントされて、解決済みですね。

早速ありがとうございます。ありゃ、もう故障してしまってましたか(^^; はい、通す前のは前の記事にあったので貼り付けを省略してしまいました。配線についてですが、お察しの通り実装の際に最短にします。この周波数でこのパワーでは、まだ同軸にするほどでもないですよね。それとフィルムコンですか、とすると容量はだいぶ減らすことになりますね。いろいろつないでみたのですが、容量に応じて出力が低下したのでどうかなと思ってました。まぁ少しくらい出力が下がっても良いのですが、波形が良くなることはなかったのでケミコンに戻しました。この波形、何なんでしょうね? 引っかかり部分が移動したり膨らんだりふるえたりはしないので発振ではなさそうなんですが。

 そうなんですよね、トラジェネがないのでノイズ発生器を作ろうと思っていながらそのまんまになってます。

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このページは、ji3kdhが2009年4月29日(水) 19:55に書いた記事です。

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