RC-6001 1の1 - ラジオ部分修理編

 ジオが鳴らない、という患者さんです。


 動かしてみたところAMもFMも全く聞こえない。音の気配からAFは生きてる感じ? で、このために作ったシグナルインジェクタで当たってみるんですが、どうも症状が安定しない。結構な遠回りをして分かったのは、写真のAM/FM切替スライドスイッチの接触不良…あーぁ。

 接点洗浄剤で接触不良を解消して改めて動作させてみると、VR最大でAM/FMともかすかに聞こえ出す。この状態ででっかい屋外アンテナ(我が家の12m用GP)をつなげば、AM/FMどちらもどうにか普通に聞こえる程度になるので、根本的にどこかの増幅が(たぶん一箇所?)こけてそう。

 やっぱりVRより手前部分からAFは生きてる感じなんですが、IFとは思うもののもしRF AMPに共用部分があるなら、そこも怪しい。目視に加えテスタで当たったところでは、使われているケミコンは問題なし。うーん、これ素人には図面がないと時間ばっかりかかって厳しいなぁ…


 さらっと見た限りでは、さすがにネット上には転がってませんでした。そりゃそうですよね…で、もしやと思って某ークションを見てみたら、なぁんとドンピシャのが出品されているではありませんか!

 安いものではありませんでしたが、買う後悔と逃す後悔、どちらを取るか考えるまでもなくゲット。いやー、これはありがたい!


 早速図面を見て、2段になってるIF AMPの1段目が怪しいと取り外したトランジスタを見てみたら…ご覧の通りビンゴ。

 ここには2SC1675というのが使われてます。周波数的にはいつもの2SC1815でもなんとか動作はするんでしょうけど、


 手持ちの中で1815よりは多少用途が近そうな、いつ・どうやって入手したか全然記憶にないけど袋入りで200本くらいある2SC1393というのを今回初めて使ってみることにします。

 これ、気をつけないといけないのはそのピン配。どちらもNEC製なんですが、1675は一般的なECBなのに1393はなぁんとBEC。不勉強でして、こういうのは見たことないです。


 若干ねじって無理なく装着。これで無事普通に聞こえるようになりました。思ってたとおり、AMは外部アンテナ不要、FMもこちら(同社のRC-702)と同じ感じで、近くの局ならアンテナなしで聞こえます。ただスピーカが小さいのと音域設定がないのとで、音質的にはRC-702より少し劣るかな。

 でも、なんでこんな壊れ方したんでしょうね。回路の真ん中なので外的要因ではなさそう。単純な劣化? 他の部品の影響? 数日間聞いてみた限りでは、順調に動いているように見えますが。


 一方時計部分は極めて快調。AC10Vって面白いですね。最初100Vの間違いかなと思ってたんですが、図面でも10Vで正解なことを確認。フリップ部分もさほど汚れなどなく、軽い整備でいけそう。やっぱりCOPALがいいですね。


 こちら同様ムギ球が使われている照明が切れていたので、電球色のLEDで修復。元々ついてた青い樹脂をそのまま通しているので、白に近い色となっています。


 そしてこれまた遊びなんですが、ラジオONの時はスケール部分が光る方が面白いので、


 同じLEDで照明を。でもこれ、ちょっと明るすぎたかな。あとクリア部分のくすみも気になるところ…

 ちなみに一つ前の写真ではLEDをマスキングテープで仮付け状態ですが、必要ないと言われたら外せるようにの意味でして、いずれか確定後はちゃんと処置します。


 というわけで今回の交換品。

 1の2に続きます(いつになるやら)。

コメントする

この記事について

このページは、ji3kdhが2020年1月12日(日) 19:30に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「えべっさん」です。

次の記事は「自前サーバ 6の1」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。