HL-2K 1の5


 こちらの続きなのですが、ちょっと悩みモード突入中です。

 前回から具体的な作業はほとんど進んでません。というのも、何とか3.5は同調範囲に収めたんですが、どうもおかしいんです。効率が50%と良くなく、プレートも結構赤くなっています。それでもやっとこ1.1kW出てます(7から上は余裕で1.2kW出てる、それももっと少ないIpで)が、1.8に取りかかると状況はさらに悪くなります。何とか同調範囲に収めようとプレートVCへの追加Cを調整するんですが、300pFでは足りず500pFでは多すぎる…って、プレートVCの可変範囲100pFもないんかいな? 外してみんと測定できんのでサボってますが、まさかそんなことないですよね…どうなんでしょ? というかそもそもなんでローバンドが? バンドスイッチの接点やコイルのタップ、それにコイルそのものをそれこそ目を皿のようにして何度も何度も見つめるのですが、何もおかしいところは見あたりません。で、ふと出羽さんから「うちのと全然違う」というコメントをいただいたのを思い出したんです。


 上の写真は前回の施術前、そして左はおさらいですが施術後の今の状態(ただし上下逆)です。この連休中にわざわざチェック・撮影してくださったものを拝見すると、やっぱり全然違う。さらにネットで見つかったこちらも、細かいところは分かりづらいものの出羽さんのとよく似ています。

 見比べていただいたら分かるのですべてをあげつらいませんが、今回気になっているのは「ローバンドに行くほど効率が悪い」=「フィラメントチョークあたりが悪いのではないか」ということなんです。


 そこで改めてお借りしている回路図を見てみたら…あっ!!

・フィラメントの接続順が1-5-5-1になっている!(追記:これは違うかも)
・フィラメントの中点からトランスのセンタータップへ、チョークを通じて接続されている!

いやいやビックリです。さらに出羽さんのは図面にないフェライトビーズがフィラメントチョークの前後に挿入されていたり、手前にNFB用のチョークとおぼしきパーツまで写っています。それと、良く見えませんがフィラメントの接続順は1-5-5-1みたいですね。

 さてこれはどういう事でしょう?

・こちらにあるのはごく初期のタイプで、フィラメントチョークまわりはあとで改良された?
・メーカではないユーザの誰かがソケット等々を付け替えた?

 う〜んよく分かりません。少なくとも「簡易チムニー」はスポット溶接のような取り付け方ですので、あとから加工したり素人が作業したようなものではないと思うのですが…


 試しに簡易な方法で大きさを測ってみました。3-500zの2パラ(≒50Ω)に対して、1.8MHzで300Ω(XL=2πfL)…これって小さくないですか?


 そこで我が家に唯一あるこの手のリニアアンプ、SB-1000を引っ張り出してきて測定してみました。こちらは3-500zを1本(≒100Ω)に対して617Ω…ってことは、同じ6倍やからそれほど小さくないって事か。。。

 う〜ん分からん。タンクコイルの巻き数が足りない状況ではあるのですが、まさか減るわけもないし。フィラメントチョークはシロかなぁ。小さいように見えるんで、いっぺん巻き直したろと思うてたんですが。

 あと、さほど差はないと思うのですが、センタータップへの接続の有無も疑問が残ります。(出羽さんのには青い線がもう一本見えますから、恐らくこれがその配線なんでしょう間違い、この青い線はフィラメント直列接続の渡り線ですね。ということは1-5-1-5接続か?) この中点配線はどうする?

 とまぁ現在そんな状態でして、完了までにはまだまだ当分かかりそうです。

コメント(28)

リニアをあまり扱ったことも無く、回路図も見ないでこんなことを書くのは無茶苦茶ですけど『愚者のたわごと』と読み流してください。

プレート同調位置がずれる?。タンク回路はπーLでしょうねぇ。指定の位置へ収めるのに同調用コンデンサを追加しなければならないのでしょうか。
ということは、正常ならそのコンデンサは要らないんですか? それとも元々から調整用コンデンサは付いているんですか?

もしも、元々調整用コンデンサは付いているけど、その容量を変更しなければならないということであれば、同調回路の定数が変わっているのではないでしょうか。

π型同調回路はコンデンサ2個、コイル1個で構成されていますよね。アンテナ側のコンデンサが小さくなればプレート側のコンデンサは大きくなります。コンデンサが大きくなると500Zのプレート負荷抵抗は小さくなります。(コイルは変化していないという前提です)
アンテナ側のバリコンにも80mとか160mの時、並列にコンデンサが繋がってるのではないでしょうか。
(40m以上は多分追加コンデンサはないでしょう)

アンテナ側の定数が変わったら、指定周波数で同調するためにはプレート側の定数も変わらざるを得ません。
これって動作点が変化することに繋がりませんか?。(ドライブが同じで出力は出るけどプレート電流が多くて効率が悪い)

入力ドライブのチョークは90%以上無罪ではないでしょうか。入力50Ωに対してインピーダンスが300Ωあれば、まず大丈夫だと思いますがいかがですか。

失礼をも省みず恐恐謹言 頓首再拝。m(--)m

まいどワタシのBlogでお世話になっております。

HL-2Kにはどうやらいろんなバージョンがあるようですね。2chの「永遠の名器 3-500Z をカタロー」で「処でおれのHL-2KはフィラメントのセンターをCTで固定したタイプになってからの物」と記述があります。

以下、ワタシの推測です。

TL-922も同じなんですが、いろいろと考えた結果、直列に接続したフィラメント電圧を少しでも均一にすることが目的と思われます。
柱状トランスから一般家庭への単三での引き込みと同じと考えてみてください。(このあたりは専門では??)
真ん中の線には、アンバランス分の電流が流れるハズです。(しかしTL-922では比較的細い線で巻いたチョークコイルの抵抗成分でその役割をしていないと考えられます。)一番理想的は、3本の線(トリファィラー)でフィラメントチョークを巻くことですね。この例はSSBハンドブックにありました。

出力側の吸い込みが悪いと考えられます。あくまで推測ですが、交換したカップリングコンデンサ、大丈夫でしょうか?容量が減少してローバンドが通過しにくくなってはいないかな。
一度、元のものや別のものに換えてみてはいかがでしょうか。

はずしていたらごめんなさい。

小文字の<>は、反映されないんですね。
上の投稿した文の中で

以下、ワタシの・・・ の下に
<センタータップをRFCを介して繋ぐ理由>

SSBハンドブックに・・・・ の下に
<ローバンドでの効率悪化>

を入れてお読みいただきたく。

山崎さん、西村さん、早速ありがとうございます。

 まず根本的に小生の書き方がまずい部分がありましたので、そこからご説明させていただきます。このアンプ、オーナさんもどこからか中古で入手なさったそうで、その時点でどの程度手が入っていたか(入っていなかったか)が分からないということなんです。なので、この機種(の初期型)すべてがこうなのか、あるいはこの個体特有の症状なのか、それすら切り分けられないので困っているという状態なんです。

 そこで、山崎さんお尋ねの点について。このアンプのタンク回路は、バンドにかかわらずすべてπLではなくてπになっています。そして図面上では、プレート側は3.5と1.8に、ロード側(山崎さんのコメント中での「アンテナ側」)は7/3.5/1.8にそれぞれVCとパラにCが追加されています。そしてそのコンデンサの値ですが、図面と違うものが取り付けられていました。オーナさん曰く同調が取れないからいろいろ触ったとのこと。

 「同調が取れない」についてですが、もしかしたら小生が大きな思い違いをしているのかも知れません。というのも、いくらGGとはいえ基本はまずプレート同調でIpのディップに合わせ、それから数段階にわたってドライブをあげながらパワーを見つつ交互に追い込んでいく、というチューン方法を小生は採るのですが、そのプレートのディップ点がプレートVCの範囲に入ってこないのです。それでも何とかごまかしながら1kWは出ることは出ますが、どうもしっくりこないというわけでして。特に虚数分がほとんどない50Ωのダミーを接続していますから、ロード側についてもそう大きくずれるはずはないと思うのです。なので、まずはプレート側から追い込みたいなと思っているのですが…もちろん、ロード側もその都度いろいろと触っております。

 いずれにしても、やっぱりLが少ないんでしょう。試しに3.5のタンクコイルのタップを1.8のところにつないでやってみます。それでうまくいくようでしたら、1.8はコイルの追加ですね。アルファのもののようにトロイダルコアでやってみようかな、と思っています。

 フィラメントチョークですが、やはり6倍程度あれば問題なさそうなのですね。ありがとうございます。922や「後期型」のように、フェライトビーズを入れてみるのも手かなとも思うのですが、上記の処置をしてみてからにしようと思い直しました。

 西村さん、小生もまさにそこのスレッドを夕べ見てたところでした。簡易チムニー形状についても、ピン部の冷却もそうですし、空気穴の状況から管壁をまんべんなく冷却できない事態が考えられたので変更されたのかなと想像していました。

 センタータップに至るラインについてですが、確かに922もそうなっていますね。そしてアンバランス分だけでしたら、さほど太くない配線・チョークでも事実上問題ないのかも知れません。どの程度のアンバランスなのかにもよりますが…いずれにせよ、「アンバランス」は50/60Hzの次元の話ですよね?

 カップリングコンデンサについての考察、ありがとうございます。一応容量はほぼ記載通り(1400pF)なのを確認して取り付けましたが、うまくいかなかったら交換してみます。もっとも図面によると純正では500pFがついているらしいので、そこまでは大丈夫なんでしょうね。

 お二方のコメント、そしてネットでの情報を統合しますに、この(初期型の)機種に共通の事象ではないかと思うようになってまいりました。タンクコイル分の追加となりますと、かなり面白いことになってきそうですね。いちいち動作させてドライブするのも面倒なので、Cpg分のCとZo分のRをぶら下げて、アナライザを逆からつっこんで調べてみたいと思っています。

う〜ん 参りましたねぇ。コンデンサの値が変更されているようでは何が正しいか、基準が定まらないですよね。
しかし、唯一変更されていないのはコイルだろうと思います。(違うコイルを入れるのは困難だと思う)
こうなったら遠回りは承知の上で配線図どおりのコンデンサをいれてみないとわかりませんね。
小生が現役の時によく言われた『原点復帰』以外に手が無いのでは?   ご苦労様です。

一番最初に1.8/3.5の調子が悪いと書かれてましたね。だから今回の改造でおかしくなった訳じゃないようで。

Cが足りないのは簡単ですが、Lが足りないとなるとちょっと大変。後期型のコイルとの違いがあるかを調査するのが早道かもしれません。

山崎さん、西村さん、ありがとうございます。

 そうなんです。さらにもっとまずいのは、フィラメントのセンタータップの件で書きましたとおり、図面と本体とが一致していないというところなんです。そうなるとホントに、何が基準で何が標準なのか皆目分からなくなってしまいまして、それが現状でもあります。

 山崎さんのご想像・ご指摘通り、コイルの入れ替えや変化は小生もないだろうと目論んでいます。特にコイルは樹脂?タイト?のものに巻かれていますので、巻き数や形状の変化もまずないと見ていいと思いますし。それで、前述の通りまずはプレート側から追い込むために、ロード側は図面通りものを取り付けました(それが1の2です)。それから、とりあえずまともにパワーが出るように3.5/1.8ともそこそこ触りましたが。

 西村さん、ネット検索していただいたようなのですが、前期型・後期型の明快な区別が分かりませんよね。そもそも前期型の存在自体、写真では今のところ見つけられていません。幸い出羽さんがご実家に後期型を保管していらっしゃいますので、時間はかかりますが氏のご協力を得て比べさせていただこうかなと思っています。

 あと、一つ気づいたのですが、アイドリングが若干少ないかも知れません(2本で80〜90mA)。これってローバンドの効率悪化につながるものなんでしょうか? 一度150mAぐらいまで流してみるのも手かなと、ふと思いついたのですが。

ウチにあるこの前紹介したHL-2K。どちらかと言えば古い方じゃないでしょうか。と言うのも、私が学生の時の92年頃に中古で入手したものです。入っている球も、85**の刻印と22年物だったはずです。(もちろん球の製造年月と本体の製造年月、一致するわけではないけど)

 回路はオリジナルのままだと思われます。

出羽さん、こちらにもありがとうございます。また次回ご実家へお帰りの際にお時間がございましたら、フィラメントのセンターにチョークがつながっているかどうかをご確認いただければ、どちらが初期型かが分かると思うのでよろしくお願いします。もちろん追加されてない方が初期型でしょうし、フェライトビーズがないよりある方がいいでしょうから、やっぱり出羽さんのものの方が後期型やないかな? あとご面倒ですが、よろしければタンクコイルまわりの写真と、さらによければ1.8/3.5の実動作試験をお願いしたいです。

 それまでに解決できていれば、もちろんそれに越したことはないのですが…

THPのWebからマニュアルと配線図をダウンロードし、見てますが、センターチョークは手書きしてあり、後から付け加えたようですね。Without Noticeで変更することは良くあることだから配線図を完全に信用する必要は無いと思われます。簡易チムニーソケットも、何らかの原因でDisconになり代用品が後期型ということかもしれません。

最初のころにリンクされていた http://www.tees.ne.jp/~jf2fiu/site-contents/jiken/hl-2k/hl-2k.htm は簡易チムニーソケットとパラ止め実装の仕方からみると前期型ですね。

ベアさんとこの50MHz改造記事 http://www.bear-el.com/hl-2ksp.html は後期型のようです。

アイドリング電流は関係ないと思われます。

その他、思いつくことは・・・(もうチェック済と思いますが)

  ・プレートチョークコイルに異常はないか

  ・バリコンのローター側アース舌片接触不良は無いか

  ・追加固定コンデンサの容量抜けは無いか

  ・バンドスイッチにアーク跡が無いか

ぐらいかな。

手元にある写真から、分かりそうなモノを追加してみました。

http://jo3jye.ddo.jp/blog/log/eid638.html です。

西村さん、出羽さん、ありがとうございます。お二方ともリンクの関係で重複投稿いただいておりましたが、その点を修正の上でそれぞれ片方を削除させていただきました。事後報告ですがご了承下さい。

 さて西村さん、小生もTHPのwebで公開されているものを見ましたが、右下の図面番号とおぼしき数字は同じものでした。ですので、恐らくこちらにある図面自体は(前期後期の区別をするならば)後期型のものなんでしょうね。こうなるとやはりもう何も信用できない、とも言えると思います。前期型をお持ちの2の方に、1.8/3.5での動作がどんなものか尋ねてみるのも面白いかも知れません。そして思い当たる点についても、ありがとうございます。

>・プレートチョークコイルに異常はないか

 7から上は問題ありませんから、1.8/3.5でのホールの可能性があるということですね? 感触から行くとなさそうですが、その点はまだ調べていません。

>・バリコンのローター側アース舌片接触不良は無いか

 これについても、問題があるならハイバンド側ではないかと思い込んでいまして、まだ調べていません。次作業するときに見てみます。

>・追加固定コンデンサの容量抜けは無いか

 この点は入れ替える都度(簡易的ですが)測定していますが、今のところ問題はないようです。

>・バンドスイッチにアーク跡が無いか

 はい、最初に疑ったところでしたので、相当念入りに調べました。接点の押さえが緩いのかも、動かしながらだいぶ見ましたが、残念ながら異常なしです。

 出羽さん、ありがとうございます! 見せていただいたところコイルまわりに差はないようですが、次の作業時に念入りに見比べさせていただきます。ロードとプレートの追加コンデンサの位置が逆みたいですね。それと使われているコンデンサ(のメーカ・形状)が違うようです。容量は一緒かな? あ、図面が後期型やからそれと一緒は当然ですね。バンドスイッチまわりも特に差異はないようですが、いずれにしても見比べが楽しみです。それにしても送受切り替えリレーが邪魔そうですねぇ。

マニュアルP13にあるバンド別プレートVCとロードVCの位置チャート(reference for starting)が大きくズレていないかを確認すれば傾向がつかめると思います。

過去、滋賀県のこのアンプを使っていらっしゃる方が「TL922より500zが涼しい顔して1KW出る」と言ってはりましたので、パワーは良く出るんじゃないかと。

再びありがとうございます。はい、その点についても7から上はほぼその通りの位置にあります。いずれもう少し追い込んだら、そのあたりも記事にさせていただこうと思っています。誤差の範囲、経年変化の範囲…までがなかなか遠い状態でして。

 小生も以前少し触ったことがあるのですが、その時の感触はその方のお話同様のものでした。で、今回も7から上はそういう感じなんですよね。厳密にいうとタマの表情自体は変わりませんが、電源部の違いなんでしょう、パワーは少し多めに出せます。それだけに、なんで1.8/3.5が?

昨日実家から回路図を持ち帰ってきました。(なんと滞在時間2時間。電車で片道2時間強なのに・・)
ウチにある個体ではフィラメントの中点からRFC経由でのヒータートランスセンタータップの接続はありません。

滞在二時間で現物までひっくり返して見てくれはったんですか! ありがとうございますm(_ _)m センタータップのチョークは現物にはなくて図面にはある、ということですね? うーん、少なくとも3パターン存在するってことみたいですねぇ。

 こちらの方はまだ何も進んでおりません。もうしばらくいろいろ作戦を練ってみようと思っています。

いやいや、さすがに蓋を開けるまでの時間はなかったです。私の持っている回路図にはのっていませんと言う意味でして。(おぼろげな記憶だけど、そんなRFCを見た覚えもないし)

#書き方が悪かったようで。sri

おぉっと失礼、「図面になかった」ということですね。了解いたしました。恐らく右下の図面番号も違うんでしょうね。

 重ねて情報をいただき、ありがとうございます。

杉山さん、皆さんこんにちは。
一寸時間が経ってしまいましたがHL-2Kの話です。
最近160mバンドでパワーが出ないというHL-2K(80m以上はOK)が転がり込んできました。
ダミーで確認すると、共振点が1.94MHz辺りへ飛んでおり、補助コンやタンクコイルの巻き足しを施しました。
しかし、VC可変範囲で同調を得られたとしても、Ipディップが極端に浅く、何より効率が悪く30%付近で、利得は10倍程度です。
使える状態にないので調べると、プレートRFCが約70μHと少なくビックリ仰天です。巻き径が細く(これ三共さんの製品と思われる)見た目にの不安が大当たりでした。
周辺が狭く、球用のシールド・スカート部が邪魔し、径の太いRFCが入りません。2本構成にしようとしても適当な位置がありません。
それで、現状の中で傾向を見ようと、オリジナルRFCを巻き足すことにしました。
上と下のスペースにそれぞれ40Tずつ巻き、全体で凡そ130μHを得ることが出来ました。
これを実装してテストすると、タンク回路定数はオリジナルのままで、プレートVCは1.8M帯から1.9M帯までをカバーできる状態になりました。また、非常に浅かったIpのディップもしっかりと確認できます。

以上で分かったことは・・・。
①HL-2KのプレートRFCは、160mバンド用としてインダクタンスが極端に乏しい。
②これにより、パイ型タンク回路の誘導性を減じる方向の現象となる。
③減じられた誘導部を補完するために、容量分の増で共振周波数は戻せるが、容量過多となり、低Z化と低Q化を招き、3-500Zから見てオーバーロードとなる。

現在60Wドライブで800W超の出力があるが、効率は45%どまりです。プレートRFCのインダクタンスを150~200μHに上げることで効率の改善が期待できると思われます。
ただ、プレートRFCのインダクタンスが工場出荷時より減ったとも思えず、どうしてこの値を選択したのか疑問が残ります。
この辺の経緯は推測の域を脱しませんが、もとより160mの取り扱いは薄く、500Wで1.9MHzの時代でごまかせたとか・・・どなたかこの方面に明るい方、いらっしゃいませんか。

 望月さん、ご無沙汰いたしております。この度は大変貴重な情報をいただきまして、ありがとうございます!
 当時(物理的な大きさが)少し小さいなとは思ってましたが、まさかそこまでとは予想できませんでした。記事を読み返して思い出したんですが当時フィラメントチョークに目が行くあたり、やっぱりド素人ですね(^^;
 しかしホント、どうしてこんなことになったんでしょう。あくまでも500W機ということで割り切ったんでしょうか。その割にEpは高めですし型番も入力らしきものが与えられているんですが。
 推測は推測として、なんとか解決方法が見つかればいいのですが。我が家にあった個体はもうずいぶん前に手元を離れてしまいましたので、その点では(も)お力になれず申し訳ございません。引き続き、勝手に&密かに楽しみにさせていただきます。

杉山さん・・・お騒がせしております。
プレートRFCは2ヵ所でつないでいますので、1本線で巻き直す予定です。
巻き径も細く線材も細いのですが、線材径を極僅か細目にして巻き数を稼げば、150μHは行けると計算しています。
RFCの取り付けは5mm程度のゴムワッシャを挟み嵩上げしています。ただ、上部が天板に近づくので不測のフラッシュを避けるため、鍋ネジをトラス型に変えたり、天板にテフロンシートを張るなどの工夫をしています。
TL-922にはない特徴を感じていたのですが、こんなところに手がかかるとは・・・そんな思いです。
ちなみに、カップリングコン500PFは2.5kΩ負荷では少ないので1200PFにしています。本当は2000PF程度欲しいのですが手持ちの関係で。
それからプレートVCの補助コン(150P)も80mで影響が出て一部欠け落ちましたのでHEC/160P/5kVに変更しました。
別件ですが、高圧リターンに、高抵抗にヒューズを抱かせた保護アイデア・・・これ中々グッドですHi。1Aが入ってますが、実験中は倍にしてテストしています。
以上参考まで。

 いえいえお騒がせだなんてとんでもございません。重ねてありがとうございます。
 当時手元にあったときの写真 https://www.2333.net/~ji3kdh/weblog/pics/2007/IMG_7766.JPG を眺めているんですが、まぁとにかく狭いですね。さらに高さも制限されているとなると、おっしゃる通り線径に目をつぶるぐらいしかなさそう。あるいはタマのスカート部分をかわして(それより上の部分で)テフロンか何かで巻き柄を太くする、とか。
 さらに面倒なのは、RFCを巻き替えたことによる共振点の変化ですよね。
 今さら想像しても詮無いことですがこのRFC、三共さんの想定ではもう少しEpが低いもの向け、さらにもしかしたら3.5から上とかいうことだったのかも知れませんね…さすがにそれはない(そういう部品をここに選択したという事実はない)と思いたいですが。
 それとカップリングコンデンサについても情報ありがとうございます。同じく完全に忘れてしまってましたが、当時上の方で西村さんにもコメントいただいてましたね。容量もさることながらその形状、ヘンリーなどでは3パラや4パラで使われてるものが一つだけ、というのが頼りなく見えたので交換したような記憶がよみがえってきました。

杉山さん・・・RFCの交換とタンクコイルの増巻きで効率アップとVC位置の適正化が図られましたので、とりあえず完了としました。
ただHL-2Kの「不思議」は依然としてありますので、引き続き情報収集に努めたいと思います。
以下拙作BBSへ、作業内容の概要を記しています。
https://radiovillage.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=7532569
色々とお騒がせしましたが、参考になったOM諸氏も居られ、メールやTelを頂戴しています。

 望月さん、再びレポートありがとうございます。またBBS当該記事のご紹介もありがとうございました。分かりやすい写真とともに興味深く拝見いたしました。
 根本的にはプレートRFCの正規化、それに1.8用にタンクコイルの増し巻きということだったようで、改めまして貴重な情報をありがとうございました。次に手がける機会がございましたら、ぜひとも真似させていただきたく思います。
 そうですね、どうしても922やSB220と比較してしまうのですが、強力な電源部の割りには ? なとこもあり、いろいろ興味深く触らせていただいたのを思い出します。僕の場合は事実上1.8専門ということもあって、自分用ではほぼ922しか使ってないんですが。
 引き続き、どうぞよろしくお願いいたします!

杉山さん・・・その他の疑問やメーター表示なども貼り付けてみました。
色々考えさせられることがあり勉強になりました。
RFって本当に面白いと思います。

 同軸の処理もやはり気になるところですね。同社のHL-1K/6を触らせていただいたときも、アース側を長々と引き回す処理がみられたりして ? だったのを思い出しました。
 しかしなんと言ってもHL-2KではプレートRFCの頂部の処理、ですね。アレはさすがにどうにかならなかったのでしょうか…

 ご提示いただいた写真などをじっくり拝見いたしております。改めまして、ありがとうございます。

コメントをするのでは無くて、コメントをいただけたらと思いまして
投稿しています。コメントをいただけたら幸いです。
現在、HL-2Kを使用していますが、電源スイッチの樹脂部分が破損をしまして本体からスイッチのみを取り出そうとしています。
しかし、パネル表面のダイヤルの問外しですが、セットボルトを緩めてもダイヤルが全く動きません。
ダイヤルの取り外し方法をご教示いただきたいです。
それと、そもそもスイッチを取り外すには、フロントパネルを取り外しで良いですよね?
間違っていたら、ご指摘下さい。
目的外の内容かと思いますが、ご容赦下さい。

 中本さん、初めまして。

 お問い合わせいただきました件、この機種が手元を離れてから10年以上経ってしまったこともあり、そのあたりについては特に全く記憶に残ってないんです。
 あの手の大きなツマミには角度を変えて二箇所にイモネジがあると思うんですが、二つとも緩めても外れないでしょうか。VFOのダイアルなんかだと稀に外れにくいものに遭遇したこともありますが、あとはすき間から潤滑剤をそっと吹き込むとかぐらいしか思いつきませんね…お役に立てず申し訳ございません。
 スイッチ交換のためには、おっしゃる通り前面パネルを外す必要があったと思いますが、それすらも現状確認するすべがありません。スミマセン

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この記事について

このページは、ji3kdhが2007年5月 7日(月) 23:51に書いた記事です。

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