森の中はダメよ

 前回の次のステップとして直線距離30km前後に挑戦すべく出かけたんですが、残念ながら思っていた場所が使えず、回りまわって結局去年の場所へ。不本意ながら標題通りなことを再確認しました。

 今回は頑張って傘部分を10m×6本としてみたんですが、まさに多勢に無勢。森には勝てませんでした。

 そもそも接地がほとんど効いてない感じ。急きょラジアルを40m×4本這わせてちょっとはマシになった感触でしたが、こういう場所での運用はダメという見本になってしまったようです。

 こっちはこの状態でも大変良い仕事をしてくれました。JA3GN山崎さんの信号は直線距離12kmほどであるにもかかわらず今まででいちばん強く、579でした(ちなみに送信アンテナで聞いてみるとノイズがS7まで振る状態ですが信号そのものはS9でした)。

 相変わらずひっくり返った車内。ちなみに今回TS-950(SD)でも聞いてみましたが、211kHzはTS-690と同じくらい聞こえるものの、そこから下がるとがくんと感度が落ちる?ようで、60kHzは全然聞こえませんでした。690の方が良いというのはちょっと意外でしたが、重たい950を持ち運ばなくて済むのでその点では一安心です。

 本邦初公開? 撤収後の風景。移動運用に関係ないものも載せたまんまです。

 ともあれ、今回もまた気まぐれな運用におつきあいいただきました山崎さん、ありがとうございました。

<言い訳>
・運用しようと思っていた海岸沿いの場所、冬に行った時は何にもなかったのに夏の間は臨時駐車場になってた。長いフェンスを接地代わりに使ったろというやましい考えに罰が当たった?
・導電性のポールがダメなのは分かるけど、どうしよう? 手持ちのFRPポールではトップのこんな負荷に耐えられそうもないし。エレメント折り返しもなかなか現実的でなさそう…でも、どっちかをやるしかないか?
・運用場所がなかなかない…実は第一希望地のあと、だいぶいろいろさまよったが良い場所を発見できず。山の上の妥協案にしても、今回の一つ前に向かった山(木のない部分が割とある)の入り口に「土砂崩れ、立ち入り禁止」の立て看板。日頃の行いが悪すぎるのか?

<考察>
・森の中では送信しても飛ばない(らしい)…定量的なデータを取ってないのであくまでも感覚だけの話だが、今回はちょっとドローンとした同調具合だった。まわりの木が吸い取ってるからと思えて仕方がない。
・森の中では接地が効きにくい(らしい)…今回は車体接地をつないでもつながなくても、SWRに全く変化なし。えぇ加減ズボラせずに電流計を用意すべきと痛感。

<移動地の条件>
・鉄道から離れていること。
・送電線から離れていること。できれば配電線もない方がよいのは言うまでもない。
・森はもちろん林や木から離れていること。
・接地が良さそうな場所であること。
・第三者が(極力)通らないこと。民家の近くも論外。

…今のところ次回へのモチベーションだだ下がりの中、随時追加予定(かも)。

コメント(15)

お疲れ様でした。結局 お泊りになったんですね。Hi

運用場所

やっぱり森の中は自然のシールドルームみたいなことに なるのでしょうかなぁ。

しかし、周囲100mに家や電線なし、しかも田んぼが並んでて接地も良好、しかも車の出入りが自由で観客はカラス、バッタ、ありんこのみ なんて**県**郡**町大字**しかないでしょう。

近場では個人の土地へ不法侵入しないかぎり無理です。

アンテナの監視

いずれにせよアンテナ電流を常に監視しないといけないですね。私もやっとシンプソンの熱伝対電流計が役立っています。

トロイダルコア利用のワンターン分流巻き線検出方式でも充分役に立ちますが、必ずアースラインに入れてください。

接地状況が悪いとSWRメーターでは理解に苦しむことが多くなります。簡単にグランドワイヤが用意出来ないのも辛いところです。(なんせ550m!!)

しばらく、ゆっくりして頂いてダメージの回復が出来ましたらリベンジに出撃を御願いします。

今回も本当にありがとうございました。

はい、車内と受信アンテナの片づけまでで日没サスペンデッドとなってしまいました。まぁ無理をする必要もありませんでしたので、涼しい夜を過ごさせていただいた次第です。

 まずは繰り返しになりますが、大幅な遅延などにもかかわらず今回もまたおつきあい下さいまして、ありがとうございました。

 森の中についてですが、あれだけ強く聞こえていたので完全なシールドボックスというわけでもなさそう、というのが新たな発見でした。まぁ発見しただけであまり実用的ではありませんが、山の上の別宅で受信して…ってなことは充分可能そうです(夢の中でも実現は?ですが)。

 それから電流計ですが、入手したまま放ったらかしてもうかれこれ4年以上?になる、例の大型洗濯ばさみのキットをいい加減組み上げてしまうことにします。あんなもんぐらいすぐやろ、と言われそうですね(^^;

 それにしてもホントにショックでした。あれだけ強く聞こえてるのに、かすりもしないとは…つくづく情けないことです。それからお寄せいただきましたコメントについて、最下行とその次のものを削除させていただきました(復活は可能です)。新たな構想、楽しみにさせていただきます。

でかいコイルにちょっと驚き!

いやー、まだまだですよこれでも。普通の長さ・高さでは波長に比べて著しく短いエレメントですから、どうしてもこうなってしまいますね。ご多分に漏れずロスを嫌って太い電線を大きく巻いたんですが、タップをたくさん出したこともあってまだまだロスが大きいのかも知れません。所々ビスのゆるみがあったりしますから、一度しっかり整備します。

 ちなみにこれらのコイル製作についてはこちらにありますので、よろしければどうぞ。
http://www.2333.net/~ji3kdh/weblog/archives/2009/06/post_647.html

とりあえずQSOは置いておき、GNさんの信号がどの程度の距離まで受信できるのかを試すのも意味があるのではないでしょうか。

確かにそれはそれで意味があるかも知れませんが、せっかく免許も送信機もあるし移動もできるので、今後も2way QSOを基本に気長に取り組んでいきます。

 今回感じましたが、山崎さんの信号は西向けなら相当飛んでいそうです。ひょっとしたら北向けも?

きっとそうだと思います。私の10m高傘形(10mトップロード二本)50Wでも400km超と交信出来ますから山崎さんの信号が100kmやそこらは飛んでいないはずが無いでしょうね。要は受信点の雑音の大小で聞えるか聞えないかになり、それが「飛んでいる」「飛んでいない」という言い方(結果)になっていると思えます。

所で、その移動場所で135kHzバンドでロランのノイズは聞えますか。伊豆諸島新島にロランが有りますが、福島県でも山梨県でも静岡県御殿場でも135kHzでそのノイズが聞えましたが、関西までは出かけたことが無いのでどうなのかと思いました。ロランがどんな聞え方をするかは100kHz付近を受信してみれば判ると思います。

それがですね、ワタクシが受信したことのあるいずれの場所でも100kHzで信号は聞こえますが、それが135kHz帯の受信の邪魔になったことがないんです。恐らくそちら方向にある山々が減衰してくれているものと思います。それともこちらの受信能力が低いかな…

ロランCの信号は確かに強く、136kHz付近でも少しパタパタが聞こえますが、CWフィルターを入れると全く解らなくなります。アンテナは、Mini-Whip, 3.5MHzスローパー、共にです。

そういわれれば500Hzも入れずに(広々と)聞いたことはなかったですわ。今度の機会に試してみます。

そうですか、意外に少ないのかも知れませんね。

関西から一番近いのは伊豆の新島ロランですが、次に韓国のPohang(釜山付近?)ですね。 http://www.kaiho.mlit.go.jp/03kanku/chiba-loran/

関東ではBW250HzのCWフィルターでSメータで見ると、ロランからのノイズより強い局と弱い局は半々程度の感じで、ノイズブランカを入れないと多少聞き難いです。

ロランのページのご紹介ありがとうございました。リンクされるように修正させていただきました。おぉ、ちょうど今新島ロランが休止中ではありませんか! 平日ですが、関東ではチャンスなのでは? http://www.kaiho.mlit.go.jp/03kanku/chiba-loran/unyoujouhou/yokokujoho.htm

 こちらではこのバンドでノイズブランカの必要性を感じたことがありませんから、状況がだいぶ違うのかも知れませんね。

ちょっと入念に長波無線標識局をワッチしたところ、遠いところでは373kHz館山(PQ)となんと、360kHz硫黄島(OX)が取れました。硫黄島は名古屋(KC)と同一周波数ですが、ゆるやかなQSBが有って硫黄島の方が強いときもあります。
この周波数、良く飛ぶのやら、飛ばないのやらさっぱり解りません。
(136kHzと360kHzでは倍以上の周波数なので伝播形態が異なるかもしれませんが・・・)

各局 こんにちは。杉山さん 再び割り込みですみません。
新島〜大阪は直線でほぼ350km、東京〜新島150kmのほぼ2倍強になります。
おまけに大阪から伊勢湾へ出るまでに120km程は山地続きで
大和金剛山脈、室生火山脈、伊賀上野台地、台高山脈と4つの壁があります。
従って平地の多い地方とは少し伝播も違うのではないかと思います。
大正時代、長波の通信設備が作られましたが、目的方向に山などの
遮蔽物がないことが重要検討事項だったらしいので、やはり山は障害物として認識されたいたようです。

西村さん:それって夜中ですよね? プロの設備では夜になると電離層反射が効いてくるんやないかなと思います。あくまでも勝手な想像ですが。我々の電波も、電離層まで届くほど力強くなれば面白いんですが、なかなかね…しかし、そうやって受信してみるだけでも面白そうです。夜にワッチしてみたことがないので、そんな遠いNDBはまだ聞いたことがありません。

 山崎さん:やはり山々がだいぶ減衰してくれているようですね。それにしても、大正の時代から記録があるとは…さすが長波は歴史が長いですね。

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この記事について

このページは、ji3kdhが2010年7月 1日(木) 9:44に書いた記事です。

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