ST-6 再登板


 しでも了解度を上げる(文字化けを防ぐ)にはやっぱり並行受信が必要そうなので、どうせやるならと探し物大会を決行、山奥深くからST-6を発掘してきました。


 何しろこれを製作したのは1992年、最後に動かしたのは2003年。こんなのがまともに動くとは思えませんし、仮に動いたとしても今これを受ける環境がない。
 どうしたもんかと調べてましたところ、なんともありがたいページを発見。これならDOS環境を用意すれば何とかいけそう!

 我が家のDOS環境といえばこれが残ってるだけなんですが、改めて引っ張り出してみたらあっちこっちの樹脂が割れたり欠けたりしてて、もうガタガタ。それでも何とか画面含め機能的には生きてるようなのでいろいろ触ってたら、どうもこの時にシリアルポートが空いてないってエラーが出てたのは、CMOSバックアップができてなくてBIOSでシリアルポートが無効(デフォルト)になってたかららしい、と今さら判明。
 それは分かったけど、さてネットで公開して下さってるソフトをダウンロードしてきて、果たしてそれをどうやってこのDOS機に入れる? USBメモリなんて無理ですし、Windows10で読み書きできるFDDはあるけど媒体(FD)そのものがない。
 さんざ考えて、そういえばDOS環境構築時にCD-ROMを読めるようにしてたことを思い出し、今では全く使わなくなって大量に余ってるCD-Rに書き込んで、ヤレヤレ無事転送できました。

 そして…はやる気持ちを抑えつつ、奇跡的に一緒に保管してあったケーブル類を接触不良に注意しながら接続し、各スイッチを何度かパチパチやってから通電してみましたら


 おぉ、なんと動き出したではありませんか!

 その時我が家で聞こえる範囲でRTTYの電波は見つけられなかったので、前から探してあったこちらで24時間流されてるITTY NEWSを接続してみましたら、面白いように文字が出てきます。受信しながらゴソゴソ触ってみましたところ、幸いBPFもUARTも問題なく動いている模様。いやぁ、これは嬉しい!
(写真の画面は改行位置などを調整する前ですのでちょっと違和感ありますが、この時点ではとにかく文字が出ればいいので気にしない)


 無事(奇跡的に)動き出したので、13pinなんてやりにくい半田付けをして


 LineOutに接続する治具を作成し


 実際のコンテスト時を考えて試した別モニタへの表示確認とともに、無事無線機への接続も完了。
 たまたま10MHzの国内QSOがちょろっと聞こえたのでダイアルを合わせてみたところ、そちらもちゃんと文字になってヤレヤレ。
 微弱信号の時どうなるかはまだ分かりませんが、実際にはMMTTYと並列なので同調に関しては問題ないでしょうし、これはもう楽しみでしかありません。9月が待ち遠しいです(^^;

 それにしても良くぞ動いてくれたものです。どこか一つでも不具合があれば文字にならず、その原因を探るのは大変だったでしょうからヤレヤレです。

 実際のコンテストまではまだ少し時間がありますから、それまでに主にガタガタのPCをもう少し整備していきたいところです。いっそシリアルポートの付いた小さいデスクトップなんかを用意してもいいかも。

コメント(11)

ほんとに「続き」ましたね...
22年ぶりに続きが書かれました。

シリアルポートぐらいならCP2102にTTL-RS232コンバータ(もしくはインバータICを2連結?)をつければ作れそうな気がします。
また、DOSエミュレータにT98-Nextというものが存在しているみたいでして、これを使えばWindows上でお使いのN1MMとの併用もできるかもしれません。
(T98-NEXT、N1MM共に使用したことがないので何とも言えませんが...)

 わっはっは
 こんな感じで放置したまんまの案件は少なくないんですが、いずれも忘れたわけではなくて頭の片隅にはあるんです。だからこその「続き」なわけですが(^^;

 シリアルポート(RS232C)については、普通に9600とか115200とかだったらいいんですが、今回の場合45.45ボー(≒bps)でやり取りしたいのでWindowsでは厳しい、つまりUSBやなんやで変換する手法はまず使えないってことなんです。

 さらに、自分でソフトを書ければまだいいんですが、昔MSX向けに書いたもののどうやったのか忘却の彼方でして、そうなるとネットで見つけたものをありがたく使わせていただくしかないということになってしまってまして、情けないんですがどうしようもないなってところなんです。
 まぁ余り物(ほぼほぼ不要品)で全く別系統のものを仕立て上げることができたので、今のところはこれで良かったのかなと思うことにしてます。実際に役に立つかどうかは、やってみないと分からないのですが。

...つまり、アナログのRTTY信号(音声)をそっくりそのまま1と0に変換しているということですか?
難しそうですね...

こちらのようなページを見つけました。
https://www.kk5jy.net/rtty-modem-v1/
https://k183.bake-neko.net/ji3bnb/page13_g.html#:~:text=RTTY.pde%EF%BC%88%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%81%EF%BC%89
何かに使えそうです。

またまたこちらも見つけました。
https://forum.arduino.cc/t/arduino-rtty-decoder/82177/7
どうぞ。

 各所のご紹介、ありがとうございます。

 そうなんです。いわゆるデモジュレータでして、今回の場合その部分はST-6がやりますから、受信だけならそのディジタル信号を何らかの形で表示するってだけのことなんですが、何しろソフトを書けないのでいけません。
 そういえばと思ってちらっと探してみましたら、当時MSX向けに書いたBASICのソースが出てきました。僅か数十行のものですが、何をやってるのかまるでチンプンカンプン…もしかしたらPC-8001か何か用にどなたかが作られたものを移植したとかかも。そしてさらにそれを入力したRAMをダンプしてROMに書き込むためのデータまで(同じく紙で)出てきました。当時はこれをバイナリエディタで手入力したわけです(そこはよく覚えてる)が、こんなの今さらどうしようもありません(^^;

 当時(簡易なデモジュレータも含めて)えいやで組み立てて16x2の液晶に表示させる、なんてことを8052BASICという40ピンのICでやったことがありますが、弱い信号なんかではとても使い物になりませんでしたのでこのST-6を組んだ、といういきさつでして。

 なので、よくよく考えたら今回の場合は45.45ボーのシリアル信号を1200/9600/115200bpsなんかに変換するだけで事足りるんですが、せっかくここまで素のDOS機として動くようにしましたし、さらなる修理に向けて一部の部品も届きつつありますので、もうしばらくこの路線で行ってみます。

 そういえば、今どきの無線機には無線機単体で文字を表示する機能を持ったものもあるとか?

今どきは高周波でも使えるDSPチップなんてものも出てきているみたいですよ。
アンテナ入力から簡易的なフィルタを通してそのままDSPチップへ入力、出てくるのは復調後の音声...なんてものも。
無線機単体で文字を表示できるものはこれを応用しているみたいです。

...そういえば、JieLiという会社のBluetoothチップには2.4GHzという高い周波数を扱うにも関わらず、影響を受けやすいCPUやオーディオDSP、AFアンプやバッテリー充電器などいろいろなものを詰め込んでいるみたいです。
さらに驚きなのが、IC自体がものすごい小さいことです。
最近のbluetoothイヤホンなどにはこの会社のICがよく使われているそうです。
一例としてAC6928Bを調べてみてください。(たまたまそこにあった基板についていたものですが...)

なんか宣伝みたいになってしまいましたが...宣伝ではないですよ(^^;;

 AFでやるかRFでやるかはコストとの兼ね合いがあるでしょうね。
 アマチュアレベルでも一定の帯域を直接入力して文字列などに出力するものは存在してまして、CWだけでなくRTTYでも例えばskimmerとして各所で動いてます。(ネットに接続されているものも多数で、コンテスト時は特にありがたく利用させていただいております)
 BluetoothやWi-Fiなんかはその手の電波障害を防ぐ技術も確立してるんでしょうね。さすがは民生品といったところでしょうか。

 20年ほど前にマルチオペで移動運用したとき、ネットワークを組むのに僕は無線LANでやりたかったんですが
https://www.1508.jp/~ji3kdh/weblog/archives/2005/07/zserver.html
 2.4GHz帯に影響があるのは嫌だという声に押されて有線で組んだことがありました。さすがにこういう場合は今でも影響あるかも、ですね。(太陽光発電の例を挙げるまでもなく、アマチュア無線への影響なんか民生品の世界からはほぼ相手にされませんので)

これはこれは、すごいですね。
PC同士を直接つなぐ発想はありませんでした。
PCにイーサネットカードを複数つけるとなるとIPの払い出しとゾーンの振り分けがむずかしいと思います。

 アララ,リンク先の過去の記事にもコメント残していました.^^V
 懐かしいDOSですからねぇ,もうこちらには既にOSがDOSのPCはありません.
 DOSコマンドも忘れてしまいましたね.その過去記事のコメントから改めて自分の記事を読み直しても,PC以前の問題で今では無理っす.^^;

 前回共々ありがとうございます!
 さすがに僕もほとんど忘れてしまってますわ。エディタはまだ直感で何とかなるものの、それでもマウスが使えないと不便だなと思ってしまったり(^^;

 こんなことがあるのでまだこの一台だけは細々と延命措置していくつもりですが、今回の目的に限ってはさすがにDOSでなくてもいけるのではないか、と別の策を練り始めたところです。

 スミマセン、せっかくいただいていましたコメントを見落としてましたm(_ _)m

 あのやり方、もう完全に忘れてしまいました。書いた通りにやればできるんでしょうけど、でも今やるなら間違いなくハブ経由ですよね(^^;
 IPアドレスについてはその後の記事で書きましたが、今見返してみてもなんかしっくり来ません。ていうか今ならDHCP一択ですよねぇ(^^;;;
 よくも人様のPCの設定を変更したものです。ひどい話ですね。

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この記事について

このページは、ji3kdhが2025年5月17日(土) 22:00に書いた記事です。

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